こんにちは。メルク英語教室の林英美です。

2024年度が始まり2か月経ちました。

この頃になると、学校生活に慣れてだいぶ落ち着いてくる頃です。

半面、クラス替え、進学、部活動の開始など、変化の大きな時期でした。

 

今日は、そんな変化の大きかった2か月を経た今、皆さんと学校に行けない子供たちについて少し考えてみたいと思います。

 

子どもにとって変化の多い4月と5月

 

新学期の始まりは、学校生活を送る子供たちにとって、もっとも変化の大きな時期です。

 

クラス替えにより先生やクラスメイトの入れ替わり、進学による新しい人との出会い、部活動や委員会などへの参加が主なものです。また、親の転勤や兄弟の引っ越しなど、いくつもの変化を対応しなくてはならないケースもあります。

 

変化の多いい4月と5月は、子供たちにとって心的ストレスも大きく、それらのことが引き金となって、学校に行けなくなる子も多くなる時期です。

 

学校に行けない理由

学校に行けない理由は様々ですが、体調不良だったり、人間関係だったり、勉強だったりと様々です。また、学校そのものが合わない子供たちの数も年々増えてきています。

 

特にコロナ禍を機に、学校の在り方について疑問を感じている子どもたちは少なくありません。

こちらの教室には、学校に行けなくても、教室だけには通ってくる方もいました。

一方で、教室も通えなくなってしまい、自宅に籠りがちになるケース、様々な事情で教室を辞めていくケースもありました。

 

学校に行けなくなることは、誰にでも起こりうること

 

「不登校児」という言葉は、なんとなく社会的に見るとネガティブなイメージがあります。

しかし、学校に行けない子供たちの数は年々増えており、それは誰にでも起こる可能性はあります。

 

教室では、以下のような例で学校に行けなくなるケースがありました。

  • 家庭環境によるもの:家族の病気、保護者の離婚、親との関係性悪化
  • 人間関係によるもの:クラスメートによるいじめ、先生との関係、部活動での人間関係
  • 環境変化によるもの:中学での制服生活、身体成長期の変化に対する不安、成績に対する不安

このような不安は、過去から継続しているものもありますが、4月や5月になって、急に現れる場合もあります。例えば、現在いくつかの中学や高校で中間テストが行われていますが、テスト結果などをきっかけにして、思い悩んで体調不良を起こし、学校に行けなくなる場合もあります。

 

「学校には行くべきか?」

 

学校に行くことが当たり前だと思っていたのに、行かなくなってしまうのはなぜでしょう。

単純に言えば、行けなくなる何らかの原因があるからです。

 

例えば、風邪を引いたり、熱を出すと、子供たちは明らかに体調が悪いですから、家族もそれを確認して学校を休まるようにします。しかし、そのようなあからさまな原因が分からない場合、なぜ子供が学校に行けないのか、なかなか保護者には理解し難いものです。

 

心も元気がないと、学校に行けなくなってしまう子供たちがいます。

そんな時に無理に学校に行ってしまうと、余計につらくなってしまうでしょう。

どんなことがあっても、それを乗り越えて学校に行ける子もいれば、そうでない子もいます。

 

学校の先生たちの考え方も様々

 

子供がずっと学校に行かない生活が続くと、親も学校側も心配するのは当然です。

なかなか保護者仲間にも相談ができなかったり、同じ境遇の人に出会えないと、親もどのように対処したらいいのか、分からないかもしれません。

 

学校の先生に相談をしても、対応の方法は様々です。

「専門家に相談するべき」、「クラスの問題としてみんなで共有したい」、「まずは家族で話し合いを」、「様子を見ましょう」等、対応する先生方の応答も様々です。子供たちの悩みが千差万別なように、一辺倒な解決策はありません。

 

学校に行けない原因が、直接的に学校にある場合は別として、家庭や外的要因に何らかの問題がある場合では、なかなか学校の先生では対処しきれないこともあります。学校の先生は、学校教育を通じて子供たちと携わっていますが、外的なことに原因がある場合、子供たちが直面している問題の本質は、あまり見出せないこともあると思います。

 

 

困ったら、とにかく親も誰かを頼ってみる

 

学校に行けない、または行きたくない子供たちがいるご家庭では、保護者の方々も孤独を感じている場合があります。

 

実際、私自身これまでいろんな保護者の方々からお話をお伺いしながら、なかなか簡単に解決ができる問題ではないと感じています。

 

しかし、誰かに相談してみる、ちょっとだけ話を聞いてもらうだけで、思わぬ返答が帰ってくることがあります。

 

私自身、学校に行けなくなりそうな子供が身近にいたことがあります。

そんな時に、誰かに相談すると、

「実は私にも…」と経験談を語ってくれたり、同じような経験をした人がちょっとしたアドバイスをくれたりして、助かったことがあります。大変救われましたし、気が楽になりました。

 

また、子供たちが学校を卒業した後に、学校の先生から学校に行けないご自身のお子さんについて、学習の相談をされたケースもあります。

かつて子供たちをご指導いただいた先生に相談されて、「困っている時はお互い様なんだな」と強く思いました。

 

千曲市のフリースクール オレンジファム

 

千曲市でフリースクールを経営している中島壮太さんが、先月ABNのニュースで紹介されていました。

実は中島さんは、信州大学1年生の頃に私が英語を担当していたクラスにいました。

学校に行けないお子さんがいる保護者の方から相談をいただいたりする時は、今では社会人となった彼にも話を聞いてもらいます。

 

また、他にも相談相手がいます。

  • 通信制高校を卒業した教え子、
  • 通信制高校のサポート校を運営されている宝塚市の先生、
  • 今年からメルクの提携校となったカナダ・トロントにあるフィールドストンの日本人コーディネーターの先生
  • 駒ケ根市のこころの医療センターでカウンセラーをされている先生

    困った時は、いろんな人に頼って相談することがあります。

 

フリースクールってどんなところ?

 

先月、ABNニュースで放送されていた千曲市のフリースクールについてのYouTubeを貼っておきます。
フリースクールってどんな場所なのか、少しお分かりいただけるかと思います。ぜひ、ご覧ください。

お子さんが学校に行けなくて困っている保護者の方がいたら、答えがなくても良いので、ただ話を聞いてみたり、この動画のリンクをシェアしたりしてみていただければと思います。

学校に子供が行かなくなることは、誰にでも起こり得ることで、特別ではないと思います。
もし悩んでいる方がいらっしゃいましたら、私も話を聞くことはできます。
大したアドバイス等はできないかもしれませんが、悩みを聞くことはできます。