ユン・イソン:ホン・グァンホ
ソ・ジニョン:パク・ジヨン
イ・スハン:シン・ソンミン
「メイビー・ハッピーエンディング」の制作陣として知られる、作詞家パク・チョンヒさんと作曲家ウィル・アロンソンさんコンビによる新作オリジナルミュージカル。
イル・テノーレとは、イタリア語でテノールの意味なのだそうです。
1930年代の京城を舞台に、朝鮮初のテノール歌手を夢見る医学生イソンと、オペラの公演を通して独立運動の機運を上げようと計画するジニョンやスハンらの学生たちの「夢」を描いた物語です。
2018年のリーディング公演から約5年の年月をかけて練られた作品だけあって、脚本・演出ともに初演とは思えないほどの完成度にうならされます。
この作品のために創られた劇中オペラ「夢見る者たち」の2つのアリア。
どちらもとても耳に残る名曲で、昔からあるアリアのような親しみも感じさせるんですよね。
何度も繰り返される旋律は脳裏に深く刻まれ、観劇後にはその旋律を聴いただけで瞳がじわっと滲んでくるという「パブロフの犬類似状態」を体験する事態となりましたw
「韓国の至宝」と呼ばれるグァンホさん。
いわゆる「グァンホ砲」を浴びまくって、美しい歌声に恍惚・・w
ミュージカル発声、オペラ発声、どちらもとんでもなく美しく情感豊かで、その素晴らしさを表現する言葉がうまく見つかりません。
1幕は青春物語っぽい雰囲気で笑いどころもたくさんあるのですが、コミカルな演技もとってもお上手。
楽譜を投げつけるシーンでは大笑いしちゃいました。
2幕のロマンス・緊迫感・切なさ・・と急展開していくストーリーも、確かな演技力で舞台を牽引されていたように思います。
当て書きかと思うほどグァンホさんにピッタリとはまっていたイソン役。
グァンホさんの魅力、存分に堪能させていただきました!