ウスナビ:ドンウ(INFINITE)
ベニー:イ・サンイ
ヴァネッサ:J-Min
ニーナ:ルナ(f(x))


SM関連会社が手掛けたSMミュージカル第2弾の日本公演。
ブロードウェイ版の「イン・ザ・ハイツ」を、演出家のイ・ジナ氏が韓国情緒に合わせて改変した舞台です。


ブロードウェイ版を観ていないので、どこをどう変更したのかはよくわかりません。
演出家の言によれば、「移民のマイノリティや貧困などの社会的側面」よりも、「貧しいけれど夢を忘れない若者の生命力と家族愛」にスポットを当てた演出にされたようです。
そしてこの演出が、SMアイドルたちにピタっとハマっていたと感じました。


イ・ジナさん。
お名前はよく聞いていましたが、さすが韓国を代表する演出家さんだと感嘆しました・・。


SMミュージカルの第1弾は「SINGIN’IN THE RAIN」でした。
この作品を観た時、作品としての出来栄えどうこうよりも「出演者たちと演目が合っていないのでは、魅力を伝えていないのでは」と感じたものでした。


やはり演出家の力って大きいですよね~。
「イン・ザ・ハイツ」では、メインの4人が躍動感にあふれキラキラと輝いているんです。
周りを固める実力派の俳優さんたちの存在感。
その融合もお見事でした!
魅力たっぷりの素晴らしい舞台だったと思います。


ウスナビ役のドンウはミュージカル初挑戦だったそうですが、とてもそうは思えないほど堂々としたパフォーマンスで驚きました。
ラップ中心のウスナビ役が合っていたのでしょうか、生き生きと演じていたように思います。
将来が楽しみです!


ベニー役のイ・サンイさん。
好青年オーラがハンパなくて、声もとっても良くて、歌もとっても上手で、とにかく素敵でした!
ラップはなんとなーくぎこちないような感じもしないでもなかったですが、それもご愛嬌ということでwww
また気になる俳優さんが一人増えてしまいました!


J-Minちゃんは「ジャック・ザ・リッパー」や「三銃士」でお馴染み。
以前から安定した実力を見せてくれていましたが、5月に観た「ヘドウィグ」でのイツハク役がとっても良かったんですよね~・・。
観る度に進化を感じさせてくれるのがスゴイです。


そしてルナちゃん!
歌が上手いのは知っていましたが、ミュージカルで観るのは初めて。
ルナちゃんの歌声は舞台にも映える!!
素晴らしかったです。


SMはこれからミュージカル市場にも積極的に参戦していくようですが、良い演出家さんと組んで素敵な舞台を届けてくれることを切に願っております。


最後に、私が感銘を受けたイ・ジナ氏のインタビューの言葉をご紹介したいと思います。
「イン・ザ・ハイツ」の舞台は、まさにこの言葉を肌で感じさせてくれる舞台でした!


『韓国のアイドルは本国と海外を行ったり来たりしながら、また常に練習にも励みながら、一生懸命に生きている子たちなので、彼らが舞台上で惨めに見えるようなことだけは絶対させたくありません。私は、どうしてこのアイドルがこの舞台に立っているのか観客に納得させられるよう作品創りを心掛けています。』