6月15日昼公演
6月27日夜公演


とっても楽しそうにタップを踏んで、とっても楽しそうに演じるキュヒョン。
それを観ているだけで、とっても幸せな気分になってきます。
一部で心配されていた(?)タップダンスも、想像以上に上手でした。
きっとたくさん練習したんだろうな~と思うと、なんだかじーんとしてしまいます・・。


華やかで楽しいダンスを観て、素敵な歌声を聴いて。
さまざまな衣裳を鑑賞して、スーツ姿の格好良さに萌えて。
ギュペンの方々にご指南いただいた、指揮シーンの指の美しさも堪能しましたし、キュヒョンの魅力をとことん満喫した舞台でした!


実は私、最初にこの舞台を観た時は「なんだか退屈なミュージカルだな・・」と感じたんですよね。
もちろん、キュヒョンのダンスと歌は充分に楽しみました。
ただ舞台全体としては、演出も華やかなだけで平板に感じたし、展開ももたついているように感じたし、まあその・・「あまり好きな舞台ではない」と思ってしまったんです。


でも2回目を観て、その印象は払拭されました。
2回目の1幕はコメディ度がぐんと上がっていて、絶えず笑いっぱなし。
1回目の観劇の時は、笑いを取るのはほとんどリナ役の担当だったのですが、2回目ではドンでもコズモでもキャシーでも映画監督さんでも、とにかく笑えました。


特に劇中劇のシーン。
無声映画なのをいいことに、ドンとリナが悪口を言い合いながら演じるシーンの可笑しさといったら!
笑い過ぎて涙が出てきました・・。


きっと公演を重ねて、役者さん同士の息が合ってきたんでしょうね~・・。
1回目の時は、コズモが笑いをとろうとしても少し上滑りしてしまっているようなところがあったんですよね。
でも2回目の時は、リナとドン、コズモとドン、それぞれの呼吸とか間合いとか、何か仕掛けた時のリアクションとか、面白くて本当に笑えました。


演技プランを全体的にコメディ路線にシフトしたのか、単に呼吸が合ってきたということなのか、私にはわかりませんが、とにかく演者さんたちのコメディセンスが際立ってました。
キュヒョンはこういうコメディ調の演技がとても上手だと思います。
自分から仕掛けるというよりは、相手の演技を受けるその演技がいいんですよね~。
特にリナとのシーンは、本当に面白かったです。


そんなこんなで1回目の時には時折り眠気にさえ襲われた1幕が、あっという間に終わってしまいました。
1幕ラスト、雨に濡れながら歌い踊るタイトル曲。 最高に盛り上がりました!


で、2幕なんですが・・。
うーん。これはこういう構成なんだし、ショーミュージカルだからショーを楽しめばそれでいいということにはなるんでしょうが・・。
本筋とは関係ないショーの部分が続くのが、私としては流れが途切れてしまったように感じてしまって・・。


1幕より2幕の方が時間的には圧倒的に短い構成なんですが、2幕の方が長く感じました。
そして1幕ラストがこのミュージカルではクライマックスになっていて、なんとなくラストが盛り上がらずに終わっちゃう感じなんですよね・・。


映画では憎まれ役に徹していたリナですが、ミュージカルではやってることは同じでもどこか憎めない愛らしいキャラになっています。
笑いを取るのも大半がリナですし・・。
だからラストも「ドンとキャシー、良かったね」っていうより「リナ、可哀想・・」ってなっちゃうんですよ~。


なので私としては、本筋に関係ないショーのシーンを削って、リナにも救いがあるようなエピソードを入れてくれたらな~と思っちゃいました。
映画とは少し違っちゃいますが、リナが憎めないキャラになっている分、皆がハッピーで終わる大団円になったら、ラストが盛り上がったんじゃないかな~と思うのです。


まあ、これは個人的な感想なんですけどね・・。
ということで、2幕はちょっと残念な感じもしましたが、全体的にはいっぱい笑えていっぱい楽しめる、生き生きとした舞台でした♪