1年にわずかに満たないその日数は
私がろくと過ごした、すべての時間です。
2月の半ば、突然ろくは天国へ行ってしまいました。
嘘みたいに、あまりにもあっけなく
小さな体だから、庭にお墓をとも思いましたが
大切な家族だから、先に虹の橋を渡ったウサたちと同じようにしました。
お葬式の日は、ちょうど1年前にろくがうちへやって来た日でした。
「家族1年目」のお祝いをするつもりだったのに。
四十九日も納骨も済んで、今度の日曜が合同の慰霊祭の日です。
ろくの名前が刻まれた墓碑への、位牌入魂式です。
ろくと過ごした楽しい日々を、まだ思い返すことはできません。
じっくり思い出そうとすると、胸が苦しくなって涙があふれて、なにもできなくなるから。
亡くなった日は夫の誕生日でした。
「なんで俺の誕生日を命日にするんや」と悲しむ夫に
一緒にいたのが短い時間だったから、「忘れないでね。」ってことよ、きっと。
って言ったけど
忘れるはず、ない。