2019年9月のイギリス(イングランド)旅行記です。
ロンドン・ナショナルギャラリーの続編です。
ポール・セザンヌ「女性大水浴図」
1894年~1905年頃の作品です。静物や山の絵のイメージが強いセザンヌですが、人物画でも優れた作品を残しています。水浴する人々はとりわけ重要なモチーフで、男性群像も女性群像もいくつも残しています。
クロード・モネ「トゥルービルの海岸」
クロード・モネ「睡蓮の池」
1899年の作品です。自然の中の陽光や、水の反射を求めたモネは、ジヴェルニーに己の理想郷を設計します。これは日本の太鼓橋がつくられたモネの池ですね。
ピエール=オーギュスト・ルノワール「セーヌ川のボート遊び」
エドガー・ドガ「浴後、身体を拭う女」
エドガー・ドガ「父の書斎のエレーヌ・ルアール」
オディロン・ルドン「花に囲まれたオフィーリア」
フィンセント・ファン・ゴッホ「ファン・ゴッホの椅子」
1888年の作品です。アルルのゴッホの家にあった椅子。やっぱり黄色い。椅子の上にゴッホが使ったパイプが置かれている。
フィンセント・ファン・ゴッホ「ひまわり」
1888年の作品です。
アンリ・ルソー「虎のいる熱帯の嵐」
アンリ・マティス「グレタ・モルの肖像」
ジョルジュ・スーラ「アニエールの水浴」
1884年の作品です。セーヌ川沿いで、都市住民たちがのんびり余暇を過ごす様子です。
スーラの代名詞となる点描画法も、部分的にですが使われています。
クロード・モネ「ラ・グルヌイエールの水浴」
1869年の作品です。印象派誕生前夜ともいうべき時期に、ルノワールと競作した作品です。ストックホルムにあるルノワールの「グルヌイエール」が人物もしっかり描いているのに対して、モネは人物は適当で、光の反射に注力して描いています。
エドゥアール・マネ「マクシミリアンの処刑」
1867年~68年の作品です。フランスの画策で「メキシコ皇帝」とされた、ハプスブルグ家のマキシミリアンの最期を描きます。いったんは皇帝となったものの権力基盤はなく、すぐにクーデーターが発生し、逮捕・処刑されてしまいました。
この完成品はドイツのマンハイムにあります。これは試作品で、マネの死後にバラバラにされてバラ売りされていたものを回収したものらしい。
カミーユ・ピサロ「シデナムの並木道」
ポール・ドラローシュ「レディ・ジェーン・グレイの処刑」
1833年の作品です。「怖い絵」展で2017年に来日したので、ご覧になった方も多いでしょうか。ジェーン・グレイは、1553年7月10日にイングランド史上初の女王となるも、わずか9日後に政敵メアリー1世によって廃位させられ、ロンドン塔に幽閉されます。その7か月後、16歳4か月の若さで処刑されたことで知られます。目隠しされたジェーンが手探りで探すのは断頭台。背後では卒倒する侍女と、沈鬱な表情の首切り人。
ジェーンの処刑は実際には屋外で行われたらしいが、ドラローシュは陰鬱な雰囲気を出すためか、あえて地下牢に設定したよう。
ロンドン留学中の夏目漱石も、この絵に接して言葉を失ったという。
Francesco Hayez「Susanna at her Bath」
ジャック=ルイ・ダヴィッド「ヤコブス・ブラウ」
ウジェーヌ・ドラクロワ「ルイ=オーギュスト・シュヴィッテル」
ここからは別館Sainsbury wingに移動します。(もちろん館内で移動可能)中世絵画〜ルネッサンス期中心の展示がなされています。
コジモ・トゥーラ「春の寓意像」
1455〜1463年頃の作品です。フェラーラ派の巨匠と言われるコジモ・トゥーラの代表作で、ネーデルランドの絵画の影響が見られます。とある別荘の装飾画として描かれたものだそうです。
ジョヴァンニ・ベリーニ「レオナルド・ロレダンの肖像」
1501年頃の作品です。
アンドレア・マンテーニャ「ローマへのキュベレ崇拝の導入」
1505〜1506年の作品です。
サンドロ・ボッティチェリ「ヴィーナスとマルス」
1483年頃の作品です。愛の女神ヴィーナスが眠れる軍神マルスを見つめます。
ボッティチェリ独特の、物憂げなヴィーナスの表情。ボッティチェリの理想の女性シモネッタが重なっていると言われます。
また愛の女神が目覚め、軍神が眠ることから「愛は暴力に勝つ」というテーマがあると言われています。
サンドロ・ボッティチェリ「神秘の降誕」
1438年の作品です。遠近法ヲタとして知られるウッチェッロの「サン・ロマーノ三部作」を全て見ることができました。ロンドン以外はフィレンツェとパリにあります。
フィリッポ・リッピ「受胎告知」
1448年 - 1450年の作品です。
ラファエロ「アレクサンドリアの聖カタリナ」
1507~1508年の作品です。聖女カタリナの艶かしい身体のよじりに、レオナルド・ダ・ヴィンチの影響が見られるといいます。
カタリナは聖なる光を浴びながら、彼女の車裂きの刑に処するための車輪にもたれかかっています。
ラファエロ「聖母子と洗礼者ヨハネとバーリの聖ニコラウス」
1505年の作品です。ペルージアの教会の礼拝堂に飾るために描かれました。中央に聖母子、右側が聖ニコラウス、左側が洗礼者ヨハネです。
ラファエロ「カーネーションの聖母」
1507年頃の作品です。カーネーションを持って、幼きキリストをあやす聖母が描かれています。
ピエロ・デラ・フレンチェスカ「キリストの洗礼」
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン「読書するマグダラのマリア」
1435年頃の作品です。もともとはより大きな祭壇画だったのですが、後に何枚かに裁断されてしまったうちの一つだとか。香油壷があることからマグダラのマリアと判断できます。マリアは読書にいそしみながら悔悛をしているのでしょうか。
ヤン・ファン・エイク「アルノルフィーニ夫妻像」
1434年の作品です。とある夫婦の婚礼の儀式を描写している。新婦は妊娠しているのかな?と思ったが、当時のファッションが身体をふっくら見えるものが流行していたそうです。奥の鏡に映るのは立会人か?
そして一番奥のRoom66はダヴィンチの部屋になっています。ここがエンディング。
レオナルド・ダ・ヴィンチ「岩窟の聖母」
1503年~1506年の作品です。岩窟内は胎内を表すと言われます。聖母の左側で拝んでいる幼子が洗礼者ヨハネ。
聖母の右側の幼子がキリストで、キリストのそばで羽根を生やしているのは天使です。同じテーマの作品が残されていて、それはルーヴル美術館で見ることができます。
↓ルーヴル美術館版です。
ロンドン版には光輪がありますね。あと天使の羽根がはっきり見えるし、ヨハネの杖も描かれています。
ここがショップです。やはりゴッホの「ひまわり」が売りみたいですね。
ロンドン・ナショナルギャラリー展が、日本でも2020年に行われるそうで再会できるのが楽しみです。
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