国立西洋美術館に行ってきました。
夏に「ミケランジェロ展」を見に来て以来です。今回は「ルーベンス」を見に来たのですが、それに関しては、また別の記事でくわしく書いていきます。今回は主に常設展を中心に記事にしていきます。
国立西洋美術館も世界文化遺産に指定されましたね。ル・コルビュジェの建築作品として評価されました。
まずはロダンの作品を見てまわりながら、気持ちを高めていきます。
地獄の門です。
考える人。
さあ、行ってみよう!
まずルーベンスを堪能して、それから引き続き常設展に回りたいと思います。
国立西洋美術館の原点は、事業家の松方幸次郎によって収集された「松方コレクション」にあります。
松方幸次郎は、明治時代の元勲・松方正義の三男として1866年に生まれました。
松方は1896年に神戸の川崎造船所の初代社長に就任しました。その後、「船成金」の時代=第一次世界大戦で大儲けした松方は、大戦中のロンドンで美術品の収集を始め、それから10年までの間に3000点以上もの西洋美術作品を買い集めました。
松方の目的は決して自分の趣味ではありませんでした。(「俺は絵などわからない」とよく言っていたそうです)彼は私財を投じて、「共楽美術館」という日本で最初の西洋美術専門美術館を作ろうとしていたのです。
しかし1927年の経済恐慌により、川崎造船は苦境に陥り、会社の建て直しのために、せっかく集めた美術作品を売り払わなければなりませんでした。
松方の美術コレクションは、国内だけでなく、ロンドンとパリにも保管されていました。(馬鹿高い関税に激怒して、国内に持ち込まず保管していた)しかしそのうちロンドンの倉庫に保管していた1000点の作品は、1939年の火災によりすべて焼失しました。
一方、パリに残されていた400点もの作品群は、第二次世界大戦時にナチスの接収は逃れたものの、「敵国人財産」としてフランス政府に接収されてしまいます。
戦後の粘り強い返還交渉の末、「寄贈返還」という妙な形式で「松方コレクション」370点は返還されました。そしてその返還の条件として、フランス政府の求めによって建設された美術館が「国立西洋美術館」なのです。
しかしその「松方コレクション」300数点の中で、最後までフランス政府が返還を渋った作品が、ゴッホの「アルルの寝室」やルノワールの「アルジェリア風のパリの女たち」などの20点の作品でした。
結局「アルル」は返還されず。その代わりとして「アルジェリア風のパリの女たち」は返還を認められました。
オーギュスト・ルノワール《アルジェリア風のパリの女たち》
しかし来年2019年6月の「松方コレクション展」で、今はオルセーにある「アルル」が来日することになりました!幻のモネの「睡蓮、柳の反映」(長い間行方が分からなくなっていたが、2016年にルーブルの倉庫で発見。半分破損、修復後初公開)も来ますし、これは楽しみです。
アンドレア・デル・サルト《聖母子》
ヴィンチェンツォ・カテーナ《聖母子と幼い洗礼者聖ヨハネ》
パオロ・ヴェロネーゼ《聖カタリナの神秘の結婚》
ボニファーチョ・ヴェロネーゼ《聖家族、トビアスと大天使、聖ドロテアと幼い洗礼者ヨハネ》
ヤン・ブリューゲル(父)《アブラハムとイサクのいる森林風景》
ヨース・ファン・クレーフェ《キリスト磔刑》
ヒリス・ファン・コーニンクスロー《「パリスの審判」が表され表された山岳風景》
グイド・レーニ《ルクレティア》
グエルチーノ《ゴリアテの首を持つダヴィデ》
カルロ・ドルチ「悲しみの聖母」
フィリップ・ド・シャンペーニュ「マグダラのマリア」
ギュスターブ・クールベ《狩猟者のいる風景》
コルネリス・デ・ヘーム《果物籠のある静物》
マリー=ガブリエル・カペ「自画像」 自画像って、美人だな!あんた。
ジャン=マルク・ナティエ「マリー=アンリエット・ベルトロ・ド・プレヌフ夫人の肖像」
ルカス・クラナーハ(父)「ホロフェルネスの首を持つユディト」
ロレンツォ・マントヴァ「キリスト降誕」
テオドール・シャセリオー「アクタイオンに驚くディアナ」
ウィリアム・ブーグロー「音楽」
ギュスターブ・クールベ《眠れる裸婦》
ギュスターブ・クールベ《罠にかかった狐》
ジャン=パティスト・カミーユ・コロー《ナポリの浜の思い出》
エドガー・ドガ《舞台袖の三人の踊り子》
エドゥアール・マネ「ブラン氏の肖像」
オーギュスト・ルノワール「木かげ」
クロード・モネ「しゃくやくの花園」
クロード・モネ「セーヌ河の朝」
クロード・モネ「睡蓮」
ダンテ・ガブリエル・ロセッティ「愛の杯」
ジョン・エヴァリット・ミレイ「あひるの子」
ギュスターヴ・モロー「牢獄のサロメ」
ギュスターヴ・モロー「ピエタ」
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ「バラ」
ポール・ゴーガン「海辺に立つブルターニュの少女たち」
エミール=オーギュスト・カルロス=デュラン「母と子」
ラファエル・コラン「詩」
ラファエル・コラン「楽」
モーリス・ドニ「若い母」
オーギュスト・ルノワール「帽子の女」
ポール・シニャック「サン=トロペの港」
フェルナン・レジェ「赤い鶏と青い空」
常設展、好きなんですよね〜。毎回行ってしまいます。
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