●平成3年主婦の友社刊 秩父宮勢津子著

秩父宮勢津子妃殿下1909-1995
 
●父松平恒雄が、逆賊の汚名を受ける羽目になった旧会津藩主松平容保の四男であることから少し詳しく会津のことをお話ししたいと思ったからでした。父が生まれるまでの時代背景周囲の事情をお話ししておきますことは私を語る上からも必要でないかと思われるからです。
○祖父 松平容保1836-1893
○父 松平恒雄 1877-1949 左母君、後ろ妃殿下
 
●「勝てば官軍負ければ賊軍」といわれるとおり、祖父はゆえなくして朝敵と呼ばれる身となった人です。白虎隊の悲劇をはじめ、若松城の内外で男にも劣らず、死力を尽くして戦った非戦闘員の娘子軍(ろうしぐん)も交えた会津戦争は、一ヶ月の攻防戦の後ついに城内北追手門に白旗を揚げ、この時から会津藩は苦難と屈辱の日々を送ったのです。
 
○三代の伝承がこれから始まります。