正門及び裏門の日常的な閉門について | めいとく日和

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社会福祉法人明徳会
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正門及び裏門の日常的な閉門について

 

 明徳会では、開所以来地域に開かれたオープンな施設創りの一環として門は日常的に開けておくことを続けてきました。知的障がい者施設において日常的に門を開けておくことが、どれだけ大変で勇気のいることなのかこの10年間で思い知らされました。それはリスクとの戦いでもあり、また地元住民の方のご理解に甘えさせてもらいながら続けてこれたという現実もあります。

 リスクマネジメントを考える上で、最も優先しなければいけないことは心身の安全と人権であると思います。しかしながら今般、施設の状況も10年前とは様々な要因で変化し、門を日常的に開けておくことでこの最優先しなければいけないことの一つである心身の安全が、危ぶまれる事例が見受けられるようになってきました。具体的にはご利用者様の飛び出しや無断外出等で直ぐに対処して事なきを得ていますが、一歩間違えば、それをきっかけに交通事故や真冬真夏の遭難、近隣の農家などで農薬の誤飲、川や用水路等への転落、軽度の方は全国範囲の捜索など、どれも命に係わることとなります。また、神奈川県相模原市の施設で起きた事件など不法侵入者へ対する対応も近年真剣に考えなければならなくなっています。こうしたリスクを支援力でカバーする事の難しさに直面しています。

 

「明徳会のすべての施設で、平成28年8月1日より日常的に門は閉めることとします。」

門を閉めておくことで絶対に安全ではありませんが、意識付けになり抑止力になればと考えます。明徳会では鍵やドアの開閉については人権擁護の観点から細心の注意を払っております。今回の日常的な閉門についても同様に、ご利用者様を閉じ込めているのではなく、安全に守り自由は担保されなければいけません。また、明徳会の理念である安心・安全・安らぎの福祉社会創造にチャレンジ!を見据え、理想とは何かをこれからも常に考え続けていきたいと思います。

明徳会に関係するすべての方々に、ご理解とご協力をお願いいたします。