古代のインドや中国、日本の考え方は、宇宙や大自然が神そのものであり、人間もまたその一部だということです。ですから同一化(梵我一如)という発想が生まれたのです。


 英国の著名な理論物理学者ホーキング博士は、「宇宙誕生に神は必要ない」と主張しています。ここでの「神」は天地創造をなした造物主ですが、博士曰く、「宇宙は無から自発的に生まれる」、「何を信ずるかは個人の自由です。でも私は、ごくシンプルに考えます。神は存在しなかった。創造主はいない。運命はだれにも決められない、と」。そして、この考え方は近年多くの支持を受けています。つまり博士に言わせると、「すべては自然法則」なのだそうです。でも、、ヨガ的には、まったく問題はありません。

 

 なぜなら前述の通り、ウパニシャッドに於ける「神」は、 もとより人格神でも、造物主でもなく、 造化のエネルギーつまり自然法則そのものだからです。ウパニシャッドのヨガ、道家、原始仏教、古神道、禅が信仰を要求しないのは、当然のことだったのです。宇宙と大自然について科学の視点から勉強することは、真我やサマディの理解に必ず役立つと思います。たくさんの事が学べて楽しいですよ