無形の世界をテーマとするウパニシャッド瞑想では、この真我の「呼吸」を2種類の方法で体験します。

 

 直接的な方法としては、瞑目して自分の真我の輝きを観ます。

 輝きに強弱の変化があり、一定のリズムで繰り返す様は、まさに霊の呼吸と云ってもいいでしょう。自分の生命(いのち)の本質を生々しくリアルに知ることで、自然と自分への愛情、慈しみが湧き上がってきます。思わず眼が潤んでしまうほど感動しますよ。

 ただ、この方法は真我の輝きが弱い間はできませんので、多少瞑想の訓練が必要です。ヨーガスートラの説く「純粋観照者」(1-3)ですね。難易度としては初級レベルですが、独習はちょっと難しいと思います。

 
 そこで次善の策ですが、間接的に真我の「呼吸」を体験する方法があります。

 これは前者のように直接観るのではなく、無形の呼吸の波及効果を感得するものです。こちらですと、比較的簡単ですので、大概の方は1~3回程度の練習でできると思います。肉体的な呼吸とは関係ない「霊魂の呼吸」をリアルに味わえることでしょう。