次は、血液等の体液のムスビです。

 

 昔から中国では、体内の「気・血・水」は互いに連動して動くと考えられてきました。ヨーガが、タパス(熱)つまり生命力を高め、それを制御することを目的としてつくられたのは周知の通りですが、具体的な技術として最も重要なのは五気(ウダーナ、プラーナ、サマーナ、アパーナ、ヴィアーナ)の制御です。

 

 この体内のエネルギーをどう動かすかをテーマに、古来、様々なアーサナやバンダなどが開発されてきました。

 

 全身を巡っている血液を繊細に内観することで、全身の細胞が賦活し、生き生きとしてきます。そして、体内の任意のポイントに血液を集められるように血流の誘導ができれば、自動的に「気」が従います。

 

 つまり血液の流れに連動して、熱などのエネルギー・コントロールが可能になるわけです。

 

 例えば、アパーナ気を逆流させると、つま先から股関節に向けて、もの凄い勢いで血の気が引いてゆきます。技術的には、ムーラバンダの応用ですが、これは大概の方が1~2回の練習で習得できるでしょう。やってみると、とてもリアルな体感があって面白いですよ。そのように確かな実感を伴いながら、ヨーガの技法を練習してゆくと、楽しさもひとしおです。ヨーガって凄いチカラがあるんだと、きっと感動するでしょう