前回はアーサナに於ける安定について書きました。

 体の内外の五気(プラーナ気などのエネルギー)を調和させ、肉体感覚を希薄にし、空間に融けてゆくことで安定が確立するわけですが、最初は中々うまくゆかないかもしれません。でも段階を踏んで練習すれば難しくないと思います。

 

 そこでまず、「ムスビ」を意識してアーサナをやってみましょう。そうすれば、ヨーガが単なる体操じゃないことも実感できますし、チャクラを体感する前提も整いますので、一挙両得です!


 私はヨーガにおけるムスビを5種類に分類して指導しています。

 まずインナーマッスルのムスビ。これは全身の骨格を内観(繊細に観察)することによって達成できます。

 アウターマッスルを固めてアーサナの形を作ろうとしますと、筋肉が緊張することによって、呼吸が生み出す波(振動)をチャクラに伝えることができません。ですから全てのアーサナはできるだけ筋肉の緊張を排除して、呼吸のリズムで全身が振動するように、ゆったりと柔らかく行わなければなりません。

 各関節、そして背骨の一つひとつのブロックまで、骨格全体を静かに深く意識してください。

 たとえば舟のポーズなど、この方法で行えば、姿勢を維持するのがかなり楽になるはずです。これはアーサナを行う際に、絶対忘れてはならない要件です。