このウパニシャッドですが、

サンスクリット語で書かれた奥義書として知られ、およそ200以上あるものの総称です。

時代的には紀元前800年頃から成立したものもあり、古代インド思想のエッセンスといってよいでしょう。特に古ウパニシャッドはヴェーダの最後の部分に属することからヴェーダーンタとも呼ばれています。

 

ウパニシャッドには、哲学的な話だけではなく、ヨーガの具体的な技術がかなり詳細に述べられています。後に編纂されるヨーガスートラと対比させながら、ぜひ一度読まれる事をお奨めします。


ところで、自らの現在位置と進むべき方向を知る為には、全体像を知る必要があります。

私の結論は、ウパニシャッド特にカタ・ウパニシャッドを読まずしてヨーガの全体像を知ることは出来ないということです。なぜならヨーガスートラもウパニシャッドの理想を実現する為のカリキュラムの一部に過ぎないからです。


カタ・ウパニシャッドには、

真我独存達成後に、真我を運転活用し、自らの対外に自在に動かす方法が詳解されています。宇宙の最高原理であるブラフマンに合一し、融合させるには、ヨーガスートラの境涯だけでは不十分なのです。ウパニシャッドを通して、ヨーガに秘められた可能性と限界を理解すると共に、その先に広がる存在の神秘を体験されてください。


「真我とは何か?」を探求することは、

「一体最後はどうなるのか?」を知る事につながるのです。