『真の沈静なるものは自ら星が輝くように心が澄み、

ひときわ全き精神をその中に包んでいるのである。』

「呻吟語を読む」安岡正篤著

 

この呻吟語は明代の思想家・呂新吾によって書かれたものです。

彼は、河南の沙随に隠棲し、82歳で世を去るまで学を講じていました。

 

その伝記によれば、「天資魯鈍」とあり、いわゆる秀才の類ではなかったとされています。

そこで彼は、学問に関して「澄心体認(心を澄ませて身につける)」を心掛けたそうです。

焦ることなく、無理をせずに、地道に学びを重ねていったわけです。まさに、継続は力なりです。

 

『真機真味、要涵蓄。休点破。

其妙無窮、不可言喩。

所以聖人無言』

 

"真の機微や味わいは

そっと内に蓄えておくがいい。
その妙はつきることがなく

言葉に喩えることはできない。
それゆえに聖人も無言でいるのだ"

 

読みやすいのは安岡先生の本ですが

きちんと学びたい場合は

「呻吟語」(徳間書店)をお奨めします。