大パリニッバーナ経の第6章の24「死を悼む」にね釈迦が亡くなる時の情景が非常に詳しく述べられています。それによりますと釈迦は次の様なプロセスを経て涅槃に入りました。
1.初禅、
2.第二禅
3.第三禅
4.第四禅
5.空無辺処定
6.識無辺処定
7.無所有処定
8.非想非非想定
9.滅想受定
10.非想非非想定
11.無所有処定
12.識無辺処定
13.空無辺処定
14.第四禅
15.第三禅
16.第二禅
17.初禅
18.第二禅
19.第三禅
20.第四禅
21.涅槃(ニルヴァーナ)
初禅、第二禅、第三禅、第四禅を総合して、通常「四禅」といいます。
色界における四つの段階的な境地を得るための禅定を指していますが、その上にさらに無色界の禅定として、空無辺処定、識無辺処定、無所有処定、非想非非想定、滅想受定と続きます。
それぞれの一般的な解釈は専門書をお読み頂くとして、ここでは、釈迦がニルヴァーナに入る為に、上記の様に21段階ものプロセスを経なければならなかった、という事に注目したいと思います。
もっとも深いサマディの滅想受定ではなく、何故第四禅からでなければならなかったのでしょう。
そして、スッタニパータで最終章におかれた彼岸とは、上記のどの段階を指すのでしょうか。
その辺りに、彼岸と涅槃に関する重要な答えがあるのです。