タントラとヨーガ 考-146
ヨーガとタントラについて技術的な側面から解説します。(「ヨーガの極意」より)*********************************************** ところで武道の世界でも大変興味深い事例があります。強烈な光や音を体感する弓聖・阿波研三先生の「天来の妙音」体験や、合気道開祖・植芝盛平先生の「黄金体」体験のケースについては、ヨーガから見ると比較的理解しやすい現象です。植芝翁の場合は、シャルルボネ現象(記憶から引き出された視覚のマジック)で単に光を見たとかのレベルではありません。自分自身が黄金体と化し心身共に軽くなったといっていますが、これはクンダリーニつまり先天の気の発現に極めて類似する体験であり、さらに「空」を感得されている様に推察できます。「天来の妙音」については、弓道を究めた結果到達した境地です。阿波翁によれば「目も眩む五彩の中、天地宇宙に轟々たる大波紋が充満した」ということですが、上丹田つまり七番目のチャクラがスパークしたものと思われます。弘法大師空海が、室戸岬で明星が口から頭の中に入り光り輝いたと書き残していますが、これはサハスラーラではなくアジニァーの覚醒であったと思われます。なぜなら光の強さを太陽ではなく明星に喩えているからです。ヨーガをやっている人たちがしばしば、「チャクラの光がぼんやりと見える」とか言いますが、本当に体験するとそんなレベルの話ではないのです。私の経験からいうと、まさに太陽が頭の中心に出現したかのような「スパーク」といっていいくらいの強烈な光と躍動を体感します。肉眼で見た太陽を拡大し、さらに質感と物凄い躍動をもたせたものを想像されて下さい。それくらいインパクトのある光輝なのです。もちろん瞑目しているので、「見る」というのは日本語として適切ではありませんが、まさしく見ているのと同様の感覚になるのです。これは全身のブロードバンド化と感覚の鋭敏性、そして脳の進化という部分で間違いなく貢献しているはずです。