逍遙散(しょうようさん)

どんな人に効くのか?

ストレスを受けやすい人の体調不良
ストレスによる不調(イライラ・憂うつ・不眠・めまい・冷え)・生理不順・更年期障害・自律神経失調症
 
逍遙散は、宋代の「太平恵民和剤局方」に収載された漢方薬で、ストレスなどにより自律神経や精神神経、生理周期が乱れた状態を改善する漢方薬です。
(肝気の流れの滞り、肝血の不足、脾胃の運化機能も低下)
 
中医学的効能-疏肝解鬱(そかんげうつ)・健脾養血(けんぴようけつ)
人間関係でのストレスや環境によるストレス、過労、睡眠不足などにより、肝経の気の流れが悪くなると、イライラ、怒りっぽい、抑鬱、胸が張って苦しい、などの症状が起こり、また肝血の不足により、めまい、目の疲れ、動悸、不眠・多夢、手足のしびれなどの症状が起こります。
成人女性では、生理前に乳房が張る、生理痛、生理周期が一定しないなどの不調が起こります。
また、肝経の乱れが脾胃(消化器)におよび、腹部膨満感、腹痛、食欲不振、便通異常などを起こることもあります。
 

【効能・効果】
体力中等度以下で、肩がこり、疲れやすく精神不安などの精神神経症状、ときに便秘のけいこうのあるものの次の諸症:
冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症、不眠症、神経症

<効能・効果に関する注意>
血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性ホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のこと。

 

逍遙散の応用

・いらいら、のぼせが強いとき-牡丹皮、山梔子の加わった加味逍遙散を服用

・胸の張りや腹部の膨満感強いとき-香附子、木香、枳実、厚朴などの理気薬を追加

              香蘇散、開気丸、半夏厚朴湯などと併用

・頭痛、肩こり、手足の痛みなど-血行改善をする丹参、川芎、桃仁、紅花などの活血薬と併用する   冠元顆粒、折衝飲など

・足腰のだるさ、排尿異常-地黄、山茱萸、鹿茸、杜仲、巴戟天などの補腎薬と併用する  杞菊地黄丸、参茸補血丸