案の定のリバウンドのせいか、仕事を始めたストレスのせいか、わからないけど、
食べ始めるとやめられず、飲み始めるとやめられず、
吐いても食べ、吐いても飲んだ。
その時は、ラッキー、と思ってしまった。
もともと、食べることがすきで。
好きなだけ食べても、ある程度はこの体型が維持できるなんて。ラッキー。
過食症はだんだん進んで、毎日吐くようになって。
食べすぎなくても、吐くようになった。
げっぷをすると、一緒に吐くようになった。
それでも私は、まだ異常性に気付けなくて。
この時にはもう、うつだったのかもしれない。

ある朝起きて、便器に頭を突っ込みながら、
ふと、やっと、私って過食症なのかな?と思った。

その足で私はすぐ、精神科を受診した。
精神科は初めてだった。
土曜日だったせいか、現代のせいか、待合室は混み合っていた。
受付の気の弱そうなおばさまに、診察券を渡す。
お待ちの間に問診票をご記入ください、とバインダーを渡された。
個人情報を記入して、そうしたら、
「どんな理由で受診されますか?」
という文字が目に飛び込んできた。
ドキッとした。家族以外、友人以外に、過食症を伝えるのも初めてだったし、文字にするのも、それを自分の手で記入するのも、初めてだった。
書き終えて、自分の汚い字をしげしげ眺めながら、もう引き返せないな、という妙な居心地の悪さを感じた。

隣に座るおばさんの、パンダ柄のへんなズボンを横目に見ながら、待ちながら、
自分は、ここにいるやつらとは違う、となぜか思った。
そんな自分をいやだな、とも思った。


結果的に言うと、その病院は診察を受けられなかった。
予約が多すぎて、初診まで手が回らないと追い返された。
その店先で、電話で、更に2軒の精神科に断られ、現代の闇を感じた。
そして3軒目でやっと受診してもらえることになったのだけれど、この病院もやたら混み合っていた。
病みである。