いきむ…
ってどんな感じだっけ?
どんぐらい力入れるんだっけ?
…なんて思いながらも、
とりあえず、ジャブ的な具合にいきんでみた!
あら…
ちょっと力が足りなかったかも!!
だけど、いきんでる最中に、更にもう一度いきみ直すというのは、
技術的に難しい!
でも、女医は、
そんな、やり直させてくれるような医者じゃなかった。
「もう出てくるから!!!
そのまま、もっといきんで!!!」
エッ…!?
そんな…
と無我夢中で力を入れ直した!!!
その瞬間…
小さな小さな、赤ちゃんが、
ツルっと出てきた。
砕けそうな腰の痛みも無ければ、
会陰切開する事もなく…
パンダのお産かのような感覚で、
赤ちゃんが産まれた。
産声をあげることもなく…
あっと言う間に、赤ちゃんは
保育器の待機している隣の部屋に連れていかれた。
そして、私の周りにあれだけいた、
大勢の人達は、みんな赤ちゃんの処置に向かい、
私の周りには、女医と助産師だけになった。
産まれた喜びも
安堵も
何もなく、
慌ただしい、隣の部屋が気になってしょうがなかったけれど…
私には、もう何もしてあげる事が出来ない。
産まれてきてくれた喜びは、
一切感じなかった。
お腹の中から、出て行ってしまった…
私は、その寂しさと、言いようのない不安で、泣いていた。
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