芽依奈がお腹に来てくれた時の事。
…実はあまりよく覚えてない。
もう三人目。
妊娠したのはこれで四回目。
さすがに四回目ともなると体調の微妙な変化と、絶対的な勘だけで、妊娠を確信していた。
三人目を望んでいたから、子作りは解禁していたけれど、今回も解禁して一度も生理を見送る事なく、いつの時の妊娠なんだかも分からないまま…
それはもの凄く幸せな事なのかもしれない。
私の弟夫婦、そして親友も、現在、不妊治療をしている。
これは、不妊治療をしている人にしか分からない苦しみで、いくら気持ちでは寄り添いたいと思っていても、同じ思いをしてみないと分からない苦しみなのかもしれない。
授かりたいと切に願う人のところへ、どうしてなかなか赤ちゃんが授からなくて、逆に望んでいない人や、既にたくさんいる人が簡単に授かってしまうのだろう。
どうしてうまく行かないんだろう。
妊娠するって、もの凄く奇跡が重なっている事なのに。
妊娠する事も。
無事に出産する事も。
そして、生まれて来てくれて、大きくなっていくことも。
むしろ、大きな病気にもかからず健康に成長していく事。
この、まるで当たり前のような事こそが、まさに奇跡。
世の中、当たり前の事なんて一つもない。
でもその時は、罰当たりな私達夫婦は、その妊娠を喜ぶどころか、正直「もう!?」
という感覚しかなくて、妊娠した時のあのなんとも言えない具合の悪ささえも、憂鬱でしんどくってたまらなかった。
妊娠検査薬も勿体ないからって買わずに、直接病院へ行った。
もしも、またあの瞬間に戻れるなら、もっともっと大喜びして、お腹の赤ちゃんを愛おしく感じたい。
大事に大事に話しかけたい…。
「お腹に来てくれてありがとう。」
ってたくさん伝えたい。
…バカだな、私って。
もう本当に自分が嫌になる。
なんで、そんな事さえしてあげられなかったんだろう。
大切な命をなんて簡単に考えていたんだろう。
芽依ちゃん、こんなお母さんでごめんなさい。
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