給食の時間の話。
Aくんは野菜が苦手で
給食で配膳されても
絶対に手をつけませんでした。
（おそらく口内に感覚過敏があるのだと思います）
野菜が苦手っていうのは
４月当初から
引き継ぎの書類やお母さんのお話から知ってて
でも 「食べなくていいよ」って
諦めるのはやっぱり違ってると私は思っていて
だからね
爪の先にもならない
老眼の私には見えないくらいの
ほんのわずかな野菜だけど
それを給食のたんびにお皿に載せ続けていました
時々 「食べてみる？」って言って
口の前まで持っていってみたり
「これ食べたらご飯（ご飯がその子の大好物）
お代わりできるけどな〜」なんて誘ってみたりするけど
「ううん」って言って首を横にぶんぶん振るからさ
こりゃ無理強いはできないよなーって思って
それでもお皿にわずかな野菜を載せ続けながら
半年
その半年の間
給食の時間だけでもいろんなことがあってさ
苦手なものを
お代わりしたさに頑張って食べる子がいたり
はたまた
食べられないものがいっぱいの給食を
トレーごとぶちまけて
わぁわぁ泣いてる子がいたり
校内放送で「パプリカ」が流れてきて
クラスみんなで歌いながら食べたり 
時々回ってくる栄養教諭の先生にいいとこ見せたくて
今まで口もつけなかったものを
パクリと食べる子がいたり
w w w
毎日 給食の時間が一番賑やかだなぁって思う＾＾
そんな中でさ
7月あたりからかな Aくんが
具のないスープに口を付け始めてね
おぉ！って思ってたら、それが完食できてね
もうさ 担任二人で思わず万歳三唱したよね！！！
そしたらそれみてた隣の子が
「オレも万歳三唱して〜」って
苦手なミカンを食べたもんだから
また担任二人で万歳三唱したよね！！！
そしたら食べた本人達も一緒になって
３回目の万歳三唱だよ！！！
もうクラス中が大騒ぎ
そうやって２学期を迎え
そしたらいつの間にか
Aくんは野菜を自分から口に運ぶようになり
最初は唇につけただけでオェ
ってなってたのに
それでも口にするのをやめなくて
無理して食べなくてもいいよっていっても
彼は決して止めなくて
オェってなりながら
ちっちゃい野菜を食べられるようになったの！
もう、万歳三唱するしかないじゃんね！！！
そしたらさ 彼
オェってならなくても
野菜が食べられるようになって…
もう、、、すごいじゃん！！！
ねぇ。。。(；▽；）
「人は自己決定で前に進んでいる」
学校で子ども達と関わっていく中で
これは私の確信になっている
年齢も障害があるなしも関係なく
それは誰もが間違いなくそうだって
私は思ってる
だからさ
私が教員としてできることは
子ども達が自己決定できる環境を整えること
ただそれだけだ、、、って思う。
子ども達が自分で決めて前に進む姿を見たら
すごいね！すごいね！本当にすごいね！って
すっごく伝えたくなって
止められなくて
それが万歳三唱になるという ﾊﾊﾊ
教員になってもうすぐ丸５年
子ども達のためと思って
走り続けているのは全然変わらないけど
その思いの出所が
いつの間にか変化していることに気づいた昨日
子ども達のため と絞り出すようにしていた頃が
確かにあって
それは私の「頑張ってるんだから」という
自分を犠牲にしてでも、みたいな思いも含んでいた頃で
それは今思うと
「私のため」という気持ちを
少し潰していたように思う
そしてそれは もしかしたら
教員として というおごりだったのかもって思う
でもね
子ども達も私も同じ人間で
人として横並びじゃんね
そしたらさ
私は「私のため」って素直に思えるようになって
そしたら
「子ども達のため」は
絞り出すものじゃなくて
溢れるものになったんだ
私は学校という場所が大好きです
世の中にはいろんな学校があって
いろんな先生がいらっしゃって
そりゃ色々な思いは湧くし
楽しくないって思うこともある
でも 私は
自分の居場所は自分で作るって決めたんだ
だからさ
大好きな場所はいつも私と共にある
そして
大好きな子ども達と一緒に
これからも楽しくやっていけるって
信じています。
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