「枕草子 清少納言」佐々木和歌子・訳(光文社古典新訳文庫) | 乱読家ぽちんの独り言

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一条天皇の中宮・定子の女房として使えた清少納言。

日記でもなく、私家集でもない『枕草子』という膨大で繊細で絵画的な散文を、なぜ彼女は残したのか?

気ままに書いているようで、明らかに読まれることを意識して書かれている。


著者は定子サロンの作品として、定子の命令で『枕草子』の創作が始まったと仮説を立てる。

そして、紫式部から「漢文で賢いアピールをする自慢たらたらの人」と称されても、書き残さなければならなかったのは、不幸な転落をせざるを得なかった定子のサロンを輝いたものに見せるためだとする。


「逆説の日本史シリーズ」の井沢元彦さんなら、『枕草子』は定子の怨霊化を防ぐための装置として、藤原道長が定子を鎮めるために清少納言に書かせたと言いそうです(笑)


『春はあけぼの、、、

 夏は夜、、、

 秋は夕暮れ、、、

 冬は朝早く、、、』



「枕草子 清少納言」佐々木和歌子・訳(光文社古典新訳文庫)

【6月11日読了】

【オススメ度★★★】