【『はじめに』より引用】
これまでの「教養論」は、しばしば、「歴史学を学べ」「宗教学を学べ」「政治学を学べ」「経済学を学べ」「心理学を学べ」「人間学を学べ」といった形で、幅広いジャンルでの読書を勧め、様々な専門知識を学ぶことを勧めてきた。
しかし、真の「教養」とは、本来、多くの本を読み、様々な知識を学ぶことではなく、そうした読書と知識を通じて、「人間としての生き方」を学び、実践することである。
だが、残念ながら、現代の「教養論」においては、しばしば、そうした「生き方」という大切な視点が、見失われてしまっている。
【引用終わり】
タイトル、サブタイトルが凄いので、期待して借りてきたのですが、中身は雑記「Forbes JAPAN」に連載された、75編のエッセイ集でした。ちょっとがっかり(笑)。
●教養に求められる三つの深化
①「専門の知」から「生態系の知」へ(個性的な思想体系を持つ)
②「言語の知」から「体験の知」へ(マルチメディアによる疑似体験より学ぶ)
③「理論の知」から「物語の知」へ(具体的なエピソードや物語から学ぶ)
●知性とは「答えの無い問い」を問う力。永遠の問いを問い続ける力。
●どんなに逆境に満ちた人生でも、人生にイエスと言おう。
●話術の真髄は、胆力、無意識への働きかけ、無言のメッセージなど、「言葉」をこえたところにある。
●「学ぶことは、真似ぶこと」とは、師の性格、人格、スキルの奥にあるものを真似ること。真似る修行で我々は個性を見出す。
●「人は必ず死ぬ」「人生は一度しかない」「人生はいつ終わるかわからない」の三つの真実を直視することが、経営者の大成の道。
などなど。。。
「教養を磨く」田坂広志(光文社新書)
【6月8日読了】
【オススメ度★★★】