「ダーウィンの呪い」千葉聡(講談社現代新書) | 乱読家ぽちんの独り言

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【『はじめに』より引用】

例えば文部科学省から送られてきた資料には、こんな文字が並んでいる。「教育進化のための改革ビジョン」「進化する国立大学、大学間に競争的な環境を」。

予算確保と生き残りに必死な大学執行部は、「各部局、各教員はもっと進化を、数値指標の向上を」と叱咤の指令を送りつける。

就職活動中の学生たちが見ている企業サイトには、「製品や企業の生存闘争をダーウィンの進化論で」「適者生存は真理、滅びる企業は・・・・・」「変化できる者が生き残るーこのダーウィンの言葉をモットーに私たちは・・・・・・」。

ニュースやネットを見れば、「ダーウィンの言うように変化に対応できない企業は淘汰」「進化論に従いビジネスでも適者生存が進むべき」「ダーウィンがそう唱えたように競争原理の下で進化すべき、それで潰れる大学は自然淘法」と脅迫のようなメッセージが並ぶ。

まさに「呪い」である。

【引用終わり】


たしかに、「進化」という言葉は、誤解して使われていることが多い。


例えば、「キリンの首が長いのは進化の結果である」という意味は、「種の多様性として、結果として首が長くなったキリンか生き残り子孫を残した」という意味だが、まるで「個体のキリンが意思を持って首を長くした」という意味を含意して語られることが多い。


「進化」は個体(親)から個体(子)に遺伝子が引き継がれる時に起こる多様性をベースに語られる言葉であるが、親単体や子単体の成長や、単体のバージョンアップとして捉えがち。


ポケモンの「進化」は「変態」であって「進化」ではない。

個体は進化しないよー(笑)


まあ、僕的にはどーでもええけどねー(笑)



「ダーウィンの呪い」千葉聡(講談社現代新書)

【3月13日読了】

【オススメ度★】