令和5年12月に読んだ22冊をアプリ読書メーターにまとめていただきました。
令和6年の大河ドラマ「光る君へ」の予習として、紫式部、藤原道長、源氏物語関連の本を3冊読んでました。
読んだ本の数:22
読んだページ数:5261
ナイス数:164在日特権と犯罪の感想
「過去に朝鮮総連関連施設は固定資産税の一部または全額が免除されていた」「朝鮮学校の用地使用に関する市有地の無償もしくは格安の貸与を受けている」「実質的に強制送還がない」「旅券など身分証明書の携帯義務がない」「公立学校教員としての採用と地方公務員への採用があり、他の外国人よりハードルが低い」「国籍を変えても血統で身分が保障されている」「大学センター試験の語学選択科目を母国語に出来る」「日本人の配偶者等、永住者、特別永住者、永住者の配偶者は、帰国子女枠での大学受験が可能」などなど、、、
読了日:12月02日 著者:坂東忠信
黎明 日本左翼史 左派の誕生と弾圧・転向 1867ー1945 (講談社現代新書)の感想
明治維新以降、欧米のものを無抵抗で受け入れてきた日本人。マルクス主義、社会主義、共産主義を、日本人の多くが持っていた精神性に蓋をして、受け入れようとした「背伸びした主権者たち」の歴史と僕は認識しました。国家の理想の為に、自分の命を賭ける思想家たちの時代。目的の為に暴力を用いることは行き過ぎと思いますが、志に殉じようとする「利他」の精神は、現代を生きる我々が学ばないといけないと思いました。少なくとも、当時の思想家ならば、右であれ左であれ、北朝鮮による拉致事件を絶対に許さないと思いますので。
読了日:12月05日 著者:池上 彰,佐藤 優
なぜ皆が同じ間違いをおかすのか 「集団の思い込み」を打ち砕く技術の感想
自分以外のみんなは、私と違ってこんな行動をするだろう。しかし実際には私と同じ考えの人が多いという。そして自分自身の行動の選択として、私はこうしたいけど、周りはきっとこうするだろうから、私もこうしておこうと、集団への幻想から個々が行動を選択するようになる。SNSは一見集団的幻想を弱めて、個の発言力を高めるように思えるが、むしろ集団的幻想は強くなっているという。集団的幻想に囚われた人たちを助ける為には、一人一人が、批判を恐れず、恥をかくことを恐れず、志を持って、自分が正しいと思うことを発言し行動するしかない。
読了日:12月05日 著者:トッド・ローズ
「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学 (ちくまプリマー新書 428)の感想
僕は、他者から責められるとすぐに「死にたい」気持ちが湧いてくる性格なので、「自殺する人の気持ちがわからない」という文脈で語る本書の内容が、理解出来ませんでした。そして、そもそもそんな「死にたい」気持ち」を他者に伝える人の気持ちもよくわかりません。それは「他者に苦痛を与えるだけだ」と、思ってしまう。ただ、「死にたい」という気持ちと「死ぬ」決意には、とんでもない行動と意識の隔たりがあり、「死にたい」と思っても、「死ぬ」勇気のない弱っちい僕には、「自殺」は自分には出来ない選択です。
読了日:12月06日 著者:末木 新
巨匠に教わる絵画の見かた (リトルキュレーターシリーズ)の感想
「ルネサンス前夜」日常的なしぐさや目線を使うことで、絵の中に初めて感情を吹き込んだジェット。「ルネサンス」空気遠近法を生み出したダ・ヴィンチ。肉体を手段として人間の内面を表現したミケランジェロ。派手さは無いが、優雅で調和のとれたラファエロ。「ルネサンス ヴェネツィア派」筆致を生かしたティツィアーノ。「北方ルネサンス」イタリアのルネサンスをドイツに持ち帰ったデューラー。「バロック」大胆な明暗対比で現実を写したカラヴァッジョ。個性的なタッチで自分らしさを出したエル・グレコ。等。
読了日:12月07日 著者:視覚デザイン研究所・編集室,早坂 優子
平安貴族とは何か 三つの日記で読む実像 (NHK出版新書 707)の感想
常に未来を見ていた藤原道長。子孫繁栄のために苦悩していた藤原行成。大河ドラマなど、歴史ドラマのほとんどは、勇敢な武士中心の物語になっています。一方で、貴族は、臆病で、せこくて、自己中心的でという、情けないキャラクターで描かれることがほとんどのように思います。平安時代の三つの古記録から、本当の平安貴族の実像を考える本です。
読了日:12月09日 著者:倉本 一宏
女よ! 大志を抱け (ワニ・プラス)の感想
「ニッポン丸」で6回にわたって行われた青山千春博士の船上講演を書籍化したもの。超音波を使って海の中を見る「水中音響学」が専門の青山千春博士。将来の自前資源になりうるメタンハイドレートを、政府と一緒に共同研究されておられます。そして、参議院議員の青山繁晴さんの配偶者でもあります。女性差別が強い海の世界で、大志を持って、沢山の壁をぶち破ってこられた千春博士に勇気をもらえますし、日本の自前資源であるメタンハイドレートのお話は、資源で苦しみぬいて戦争にまで追い込まれた日本にとって、夢を持てる内容です。
読了日:12月12日 著者:青山 千春
日本史の謎は科学で解けるの感想
⚫︎長篠の戦い「鉄砲三段撃ち」は後の創作。狭い場所での入れ替わり立ち替わりは、引火のリスクが高い。射撃、弾込め、火薬詰めの作業分担をしたのは?⚫︎戦国大名は、鉄砲の火薬を手に入れるため、引き換えに日本人を奴隷として売っていた。白川郷で人や家畜の糞尿から硝石を製造するようになり、火薬を国産化出来たので、秀吉は「バテレン追放令」を出すことができた。⚫︎秀吉の朝鮮出兵では、大砲を搭載した朝鮮の水軍に苦戦した。それから、大砲の国産化に乗り出し、大坂の陣での大砲による天守への攻撃につながった。などなど
読了日:12月14日 著者:三澤 信也
源氏物語入門 (岩波ジュニア新書 974)の感想
人間社会は、仁も義も忠も大切だけれど、恋心・情念はそんな「正しさ」だけでは抑えることは出来ない。気持ちは完全には抑えきれない。消しさることは出来ない。「正しさ」と「情」は、簡単に並び立つことが出来ないから、人間は「哀しみ」を背負って生きてゆかねばならない。そんなことを思いつつ読みました。。。
読了日:12月15日 著者:高木 和子
「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)の感想
本書はさまざなま科学的アプローチでの心の病の治療を紹介。心の病の治療法の発見は、人のさまざまな脳の機能をコントロールすることになり、ひいては能力を伸ばす側にも使えるはず。いまのギスギスした現代社会で、さまざまな治療法が見つかったら、それが能力開発側に使われたら、逆に多くの人たちを苦しめることにならないだろうか?本人は、延ばしたくもない能力を組織の養成により伸ばされる怖さ。より高い成果を求められて、競争させられる怖さ。たとえばの例だけど、幽霊を見たくない人に、幽霊が見れる能力が与えらるような怖さ。
読了日:12月16日 著者:林(高木) 朗子,加藤 忠史
地政学から読み解く!戦略物資の未来地図の感想
石油、天然ガス、石炭、クリティカルミネラル、水素・アンモニアなどの戦略物資と、脱炭素化、シェール革命、米欧vs中ロなどの変化で地政学的に考える本。しかし、日本近海の海洋資源(メタンハイドレートやレアアース等)について全く触れていない本なので、なかなか読む気になれず、、、、パラパラ読みでおわりました(笑)。
読了日:12月16日 著者:小山堅
ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生 (朝日新書)の感想
戦後日本のポテトチップスの歴史を「日本食化」「大衆化」「プラットフォーム化」「ジャンクフード化」「国民食化」という、5つの時系列で論じる本です。僕は学生時代はご飯は抜いてもポテチは抜くことが出来ない、ポテチ依存症でした。一日に5袋くらい食べていた時期もあり太りました(笑)。社会人になってからは、バッタリと食べなくなりましたね。今は、コンビニに行くとポテチの種類が多すぎて、選べなくなりました。出張で外泊する時のビジネスホテルでのオヤツは「関西だししょうゆ」一択です。。。
読了日:12月19日 著者:稲田 豊史
「人気No.1」にダマされないための本の感想
我々はついつい調査会社や企業、マスコミの出した「調査の結論」を信じがち。しかし、そのような結論は、目的・意図を持ったものであり、時に恣意的であるようです。データの見方や比較方法が適切かどうか、調査母集団が適正かどうかなども見ていかないといけないようですな。騙されずに生きていくことは、ホンマに大変です。
読了日:12月21日 著者:小林 直樹
賢い人の秘密 天才アリストテレスが史上最も偉大な王に教えた「6つの知恵」の感想
ビジネス書でよく出されているロジカルシンキング。しかし、ロジカルシンキングの骨格は、2300年前のアリストテレスが記述したものである。人間の思考法は、過去も現在も、そして過去も変わりません。先日、参議院議員の青山繁晴さんが国会で質問した「それぞれの教科には哲学がある」との意見は、本書と響き合っています。学校教育は変わらず知識教育ばかりで、社会も効率化と前例主義を優先する。それでは、個々の知性は育たない。学校教育も社会教育も当てにならないなら、、、やっぱり、「乱読」しかないのかなぁと僕は思うのです。
読了日:12月23日 著者:クレイグ・アダムス
21世紀 仏教への旅 朝鮮半島編の感想
⚫︎韓国の仏教徒は国民の約1/4。寺の9割以上が曹渓宗。高麗時代に禅宗を代表する宗派として成立した。僧侶は、夏に三か月、冬に三か月、寺にこもって修行をする。新羅風の建物が多い慶州。新羅時代に建てられ国立大寺院の皇竜寺。護国仏教の寺院。日本での最澄と空海に相当する、韓国の義湘(ウイサン)と元暁(ウオンヒヨ)。唐にわたって仏教を学び華厳思想を広めた義湘。。。僕はお恥ずかしながら、隣国の朝鮮半島について、歴史を全く知らなかったようです。別の本でチャレンジします!
読了日:12月25日 著者:五木 寛之
NHK大河ドラマ 歴史ハンドブック 光る君へ: 紫式部とその時代 (NHKシリーズ)の感想
国民のなんとなくの平安時代の歴史観は、「遊宴と恋愛にうつつを抜かしていた貴族に権力が集中していた悪い時代。それを打倒するために関東の武士が立ち上がった」。しかし、史料を見ると、貴族たちは勤勉で、対外戦争も大規模な内乱もない平和な時代だったそうです。源氏物語は、大きくは3部構成。光源氏が栄華を極める第1部、光源氏も妻の紫の上も苦悩して死んでいく第2部、源氏の死後に新たな登場人物たちが浄土信仰によって源氏の罪を贖う第3部。藤原道長の要請によって書かれたのは第1部まで。
読了日:12月26日 著者:
幸福な離婚-家庭裁判所の調停現場から (中公新書ラクレ 799)の感想
家庭裁判所では、裁判では無く話し合いによって解決を図る家事調停の制度があります。著者は、その家事調停を助ける家事調停委員を10年以上務められた方で、数多くの離婚の調停を担当されてきました。本書では、20歳代から50歳代までの年代別の離婚についての解決すべきテーマと、離婚で問題となる親権、一緒に生活出来ない子どもとの面会交流、住宅ローンなどについて解説されています。
読了日:12月26日 著者:鮎川 潤
一冊でわかるオーストリア史 (世界と日本がわかる国ぐにの歴史)の感想
オーストリアには、さまざまな民族が移り住み、山岳地帯が多く、大国から見れば「軍事的緩衝地域」としての位置付けであったのでは無いかと推定。戦争により「取ったり取られたり」の地域であり、山岳地帯なので産業が発展しづらく、人口も増えないので「占領地としての価値」は低く、むしろ小さな国家であった方が大国にとっては都合が良かったのではないか?第二次世界大戦後に大国が独立の条件として、永世中立国としたことに納得がいきます。オーストリアにとっての永世中立国とは、日本にとっての憲法9条のようなものなのかも。
読了日:12月27日 著者:
絶滅する「墓」: 日本の知られざる弔い (NHK出版新書 704)の感想
僕は、墓は残された家族や知人たちが、亡くなられた方を弔うための場所であり、故人当事者にとっては、あまり意味のないものと考えています。京都に我が家の納骨堂はありますが、いずれ僕も含めて先祖の骨を一心寺の骨仏にしてもらおうと考えています。子どもたちに先祖の骨の管理まで任せるつもりはありません。この世は生きている者達のためにあるのだから、歴史に名を残している有名人・偉人を除いて(彼らはある意味、今も生者の中に生き続けている存在ですので)、死者がこの世の空間を占拠し続けることには、僕は違和感があります。
読了日:12月28日 著者:鵜飼 秀徳
[カラー図解] 海底探検の科学の感想
日本近海の資源についてはなぜか一切触れない本が多い中で、本書は表層型と砂層型の違い、ガスチムニー構造、ガス生産の方法など、メタンハイドレートについてもしっかりページを割いています。その他、地震のメカニズムと海底火山、海の生物の多様性などなど。。。
読了日:12月30日 著者:後藤 忠徳
将棋の日本史: 日本将棋はどのように生まれたのかの感想
元々将棋は兵法の教材として活用されたようです。現代のシミュレーションウォーゲームのようなものだったのでしょうね。現代戦を将棋にしたら、途方もなく広い棋盤に、弾道ミサイル、巡航ミサイル、迎撃ミサイル、イージス艦、ステルス戦闘機などの兵器を配置するのでしょうか?それは、面白くなさそうですね、、、、(笑)
読了日:12月31日 著者:永井 晋
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