【ネットからの引用】
ハーバード大学の学生の三分の二は、所得規模で上位五分の一にあたる家庭の出身だ。にもかかわらず、彼らは判で押したように、自分が入学できたのは努力と勤勉のおかげだと言う――人種や性別、出自によらず能力の高い者が成功を手にできる「平等」な世界を、私たちは理想としてきた。しかしいま、こうした「能力主義(メリトクラシー)」がエリートを傲慢にし、「敗者」との間に未曾有の分断をもたらしている。この新たな階級社会を、真に正義にかなう共同体へと変えることはできるのか。超人気哲学教授が、現代最大の難問に挑む。解説/本田由紀(東京大学大学院教育学研究科教授)
【引用終わり】
原文が難しいのか、日本語訳が上手でないのか、、、正直、日本語として読みづらく、ポイントを絞って読みすすめる僕の乱読法にはつらい本だった。
能力主義は平等な考え方だと思われがち。
しかし、能力主義では優遇される、ハーバード大学など名門の大学生のほとんどが、高所得な家庭の出身である。
また、新型コロナウイルスによる死亡率は、アメリカでは有色人種が圧倒的に高い。
アメリカ社会は、「能力という実力」も裕福な家に生まれたかどうかという「運」で左右される世界。日本も貧困差はアメリカほどでは無いが、その構図は変わらないと考える。
社会を構成する一人としては、出来るだけ平等な社会を目指すべきと考えるが、
所詮、平等主義は人が創り出した理想論であり、理想論を正義と考えること自体が、僕は間違っていると考える。
運命を受け入れて、生きていくほかはない。
【令和3年7月6日読了】
【オススメ度★★】
さて、最後に今回もやります『直観読みブックマーカー』。
一つ前に読んだ書籍の中から哲学的問いをたてて、今読んだ書籍から直観読みで選んだ答えをもらいます。(無茶振りですが)。。。
【問い】「差別とは?」
《一つ前に読んだ「性・差別・民俗」赤松啓介より出題》
【答え(本書「実力も運のうち 能力主義は正義か?」マイケル・サンデルより、直観読みで選んだ文章)】
「では、労働者階級と中流階級の多くの有権者がエリートに感じている怒りを駆り立ててきたものは何だろうか。その答えは、まず第一にこの数十年間の不平等の拡大であるが、そこで終わりではない。最終的には、社会的な承認と敬意を表す言葉遣いの変化に関わってくる。」(36ページ)
【乱読家ぽちんによる直観的解釈】
「承認と敬意。この社会的な言葉遣いで接してもらえるかどうかで、被差別意識が作られる。」
直観読みブックマーカー公式サイト
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残念ながらオンライン開催になりましたが、今年も尼崎サマセミでセンセイをします!!
「一日一冊、サクサク読める乱読法」
「省エネ・短時間・知らんけど」読書法で頭も心も柔らかく。
さまざまなジャンルの本を、できるだけ偏りなく読む乱読法を伝授します。
センセイ:乱読家ぽちん
日時:8月7日(土)12時00分~12時20分(予定)
https://samasemi.jimdofree.com/
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