飛鳥side





ステージに出ていくと、満席になったホールが見えた。



やばっ
こんなに見に来てくれてたのか...



すっごい嬉しいけど、その分緊張も増す。



でも、ちゃんとお芝居しなきゃ...。



私はエステルに立候補したから、コントが最後の方だった。
着々と進んでいく中、自分の体がだんだん言う事を聞かなくなってきた。



走ってもないのにだんだん息が苦しくなってきて、手足がしびれ始めた。



なにこれ...
やばいかも...苦しい...
でも、あと少しで1幕が終わる...
それまで絶えなきゃ...



少しなら我慢できると思ってたのに、残り10分になったところで立っているのがやっとという状態になっちゃって、それに気づいたひなちまが幕まで連れて行ってくれた。




飛鳥(なんか...途中から...苦しくなってきちゃって...



スタッフ(うん、わかった。
よくがんばったね。
もう喋らなくていいよ。
落ち着いてゆっくり息はいてごらん?





息をはかなきゃいけないのに、苦しくてはけない。
手足は痺れて立てないし、涙も止まらない。



私がはけてから10分。
1幕が終わって、みんなが駆け寄ってきてくれた。



白石(飛鳥大丈夫?
ゆっくり息はこうね



衛藤(落ち着いてー
みんないるよー?



まいやんは過呼吸だってすぐ察してくれたみたいで優しく背中を摩ってくれたし、みさみさも若干パニックになってた私を落ち着かせてくれた。



いくら吸っても苦しい…
このまま死んじゃうのかな…



白石(上手上手。
辛いね...大丈夫大丈夫...



衛藤(よく頑張ったね、飛鳥。



スタッフ(これで2幕でるのは無理だから、様子みよう?
焦って出て、またなったら飛鳥が辛いだろうし...
それでいい?



本当は出たかったけど、喋ることすら出来なくて頷くので精一杯だった。



休憩時間が終わってそろそろ2幕が始まる。
私も出たかったな...。