「Disobedience」の脚本 未公開シーンなど⑤ | Some people change your life forever.

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キャロル、ケイト、ルーニー& レイチェル、ディスオビディエンス

未公開シーンとは別に、『映画のストーリー(感想やトリビアも)』という記事もアップしているので、
そこに★マーク(+番号)で未公開シーンが入る場面に印をつけています。
合わせてご覧いただくと分かりやすいかと思います。

 

 

未公開シーン

 

★15

-キッチンでのエスティとドヴィッドの会話

(最後のセリフがカットされていました。)

 

ド「昨日、君とロニートはいったい何をしていたんだ?」

彼はエスティをじっと見る。

彼女の表情は“すべてだ”と語っている…。

 

2人はキスだけでなくセックスまでしていたのだと、ドヴィッドは知るわけです。

彼のショックと2人に対する怒りは相当なものだったはず。。

 


★16
-階段でのロニートとエスティの会話
(映画では下の会話がカットされていました。)

 

エ「あなたがいなくなって、何度も手紙を出したわ。」
ロ「返事を書いたわ。」
エ「ポストカード3枚だけ。たったそれだけよ。」
ロ「あなただってここで犠牲になることはなかった。自由になることも出来たはずよ。」
エ「犠牲だなんて…。」
ロ「幸せそうには見えない…。」
エ「あなたは?あなただって… こことは別の場所で、また違った形で囚われてるんじゃない?」

 

この言葉はロニートの心に響いたが認めたくない…。

 

ロ「私は違う。」
エ「本当に? …学校に遅れちゃうわ。」

 

 

ポストカード3枚だけなんて寂しすぎるよ…ロニート。
残されたエスティはどんな想いで手紙を書いて、彼女の返事を待ったか…!

自分勝手に故郷を捨てエスティを一人ぼっちにさせたことに、ロニートは罪悪感を感じていたのかな。。
もう自分のことは忘れてなんとか幸せに生きていって欲しい…という思いもあって、なかなか返事を出せなかったのかも。

 

しかし、久しぶりに再会したロニートはエスティが想像していたほど幸せな生活を送っているようには見えなかった…。
それを見抜かれ戸惑うロニート…。

生まれながらに決められた信仰、父親との関係、エスティへの想い---。
全てから逃げ出し自由の街NYで生きてきた彼女だけど、ずっと心は故郷に縛られたままで、本当の自由は得られなかったのだと思う。

 

この会話はとても切ないです。。

 

 

★17
-ドヴィッドとエスティの寝室

 

ロニートは部屋の入り口をうろついた後、中へと入る。2人のベッドを見つめる。
エスティのベッドの横には彼女の靴があり、端にはタイツがかけられてある。

ドヴィッドのベッド横には本が積まれており、一番上には父ラビ・クルシュカ著の“Day by Day”という本が。
ロニートはそれを手に取り、裏表紙に載っている父の写真を見る。

 


★18
-ハートグ伯父の家、キッチン

ドヴィッドは別室に呼ばれる。
そこにはハートグ伯父やゴールドファブ氏、カーシュバウム氏など数人のラビ達が待っていた。

 

ハ「まぁ座ってくれ。」 ドヴィッドは立ったままだ。

ハ「ドヴィッド、ちょっとある噂を聞いてね。」
カ「君の奥さんのことで。」
ゴ「コミュニティは君を尊敬し、賞賛しているよ。」

ハ「イスラエルにエスティにぴったりの神学校を見つけてね。」
カ「(ユダヤ教の神)ハシェムともう一度向き合い、ゆっくり考える時間が出来る。
  そこでエスティはご両親としばらく過ごすのはどうかと思って。」

 

ドヴィッドは怒りを見せる。

ド「言いたいことはそれだけですか?妻をそこへ行かせろと?」
ハ「一時的なものさ。」
ゴ「彼女のためだよ。」
ド「エスティはどこへも行かせない。妻がどこへ行くかなんて私が決めることです。」

想い沈黙がしばらく続く。

 

ハ「ドヴィッド、ロニートは追悼式には耐えられないんじゃないか?
  それとなく彼女に伝えてくれないかな?」
ド「あなたの指図は受けない。ロニートはラビのたった一人の娘です。」
ハ「信者でない者を式に立ち会わせることを彼は望んでいると?」
ド「ええ…。ただその答えは神とラビのみが知ることです。」

ハ「君と君の妻を辱めた女を守りたいのか?」
ド「私は辱めだなんて思っていません。僕らはロニートを快く迎えている。
  彼女は父親の喪に服しているんです。」
ハ「ドヴィッド、彼女の出席を認めるわけにはいかん…。
  それにお前のその態度は喪に服す時期にはふさわしくない!」
ド「私が喪に服していないと?彼を忍んでいないと?」

 

ドヴィッドは怒り、部屋を出ていく。

 

 

 

★19
-夜。ドヴィッドの家、キッチン

 

ロニートがキッチンに入ると、エスティはこちらに背を向け夕食の準備をしている。
エスティは気配を感じ、手を止める。
ロニートはコートを脱ぎ、バッグを置く。

エスティは振り返り2人は見つめ合う。

この状況をどうしたらいいのか分からないといった2人…。

 

エ「元気?」
ロ「ええ、あなたは?」
エ「私も…大丈夫。」

 

ドヴィッドが帰ってくる。酔っ払ってはいないが熱っぽい様子、手にはウイスキーのボトルを持っている。

 

エ「ドヴィッド、夕食を食べる?」
ド「…あぁ…何か食べよう。」

 

彼は席にはつかず、食卓の上に並ぶ3人分の皿を見る。
ウイスキーを3つのグラスに注ぎ、自分のものを取り、

ド「乾杯!」

 

ロニートとドヴィッドは席に座り、エスティはパスタを配膳する。
彼女も席に着いた後、ドヴィッドは目を閉じ食前の祈りを唱える。
ロニートとエスティは不安げな顔で彼を見る。

 

 

★20
-夕食シーンの続き

 

ド「ロニート、君が来てから色々大変だよ。(NYの)家に居てくれたらこんなことにはならなかったんだけど。
  ずっと僕らのことも忘れてたんだろうから、そのままでいてくれたら良かったんだ。」

 

エ「ごめんなさい…。」

エスティは立ち上がり2階へと向かう。

 

ドヴィッドはロニートをじっと見る。

ド「NYに戻ったらどうするつもりだい?」
ロ「ごめんなさい…、あなたを傷つけてしまって。」

 

ドヴィッドは首を振り頭を抱える。

 

 

 

★21
-家の階段、玄関ホールで
(映画とは少し違っていた所がありました)

 

玄関にはロニートの大きなスーツケースとカバンが置いてある。

エスティは大きな包みを抱え、階段を下りてくる。
それをロニートのカバンへと入れる。

ロニートも階段を下りてくる。


エスティが入れた包みの正体は後の未公開シーンで明らかになるんですが、
どちらもカットしたので本編では無かったことになってるようです^^;

 

 

続く…