「Disobedience」の脚本 未公開シーンなど④ | Some people change your life forever.

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キャロル、ケイト、ルーニー& レイチェル、ディスオビディエンス

未公開シーンとは別に、『映画のストーリー(感想やトリビアも)』という記事もアップしているので、
そこに★マーク(+番号)で未公開シーンが入る場面に印をつけています。
合わせてご覧いただくと分かりやすいかと思います。

 

 

未公開シーン


★10
-ドヴィッドの家

夜遅くに帰ってきたロニート。彼女のために明かりを一つだけ付けてくれている。
リビングには儀式的なキャンドルが灯されたまま。

ロニートは電気を消し、物音を立てないようにそっと階段を上がる。
しかし床に置いてあった本の山にぶつかってしまう。

 

ロ「…ごめんなさい。」

 

ドヴィッドたちの寝室のドアの下からうっすら明かりがもれている。
ロニートはゆっくり歩くが、床はきしんでしまう。
彼女は寝室にそっと近づき、ドアに耳を寄せる。

 

 

-寝室
2人はベッドに入っている。
まだ起きていたドヴィッドは床がきしむ音に気付く。ドアの下からはロニートの足の影が見える。

 

ド「ロニート、大丈夫かい?」
ロ「ええ、ごめんなさい。本にぶつかっちゃって。」
ド「僕たちはもうベッドに入ってるよ。おやすみ。」

 

ベッドの上で彼に背を向けていたエスティもまだ寝れずにいた。

 

 

★11
-地下鉄の電車の中

(映画とは少し違っていたので書いておきます。)

 

ロニートとエスティは満員の電車の中で立っている。
近くでは、部活帰りの少女たちが携帯を見たりおしゃべりをしている。

2人は見つめ合い、ロニートはゆっくりエスティの肩へ頭を寄せる。
首や顔は愛撫するように触れ合い、エスティの首にかかるロニートの髪もまた、2人の気持ちを熱く高ぶらせていく。。

 

 

★12
-ホテルで

2人は部屋に入る。エスティは窓を開け、外を歩く人々を見下ろす。鮮やかな世界。
ロニートは彼女を後ろから抱きしめ、同じように外を見る。

 

エスティは振り返り、2人はキスをする。

エスティはウィッグを外す。彼女のショートヘアは美しく急に今風な女性に見える。

 

2人は愛し合う。やっと、誰にも邪魔されず、そして自由に…。

彼女たちの確かなケミストリー。お互い通じ合い激しいほどの快楽…


キスをしながらささやき合う。

ロ「会いたかったわ。」
エ「私も会いたかった…。」
ロ「エスティ…」
エ「ロニート…ロニート。」

 


★13
(ことが終わった後)ベッドの上で幸せそうに横になる2人。

 

エ「感じる?」

 

エスティはロニートの手を取り、自分の太ももに当てる。
まだ痙攣しているエスティの体。ロニートは微笑む。

見つめ合い、エスティはロニートの手にキスをする。

 

エ「私たち同じ匂いがする…。」

 

ロニートも彼女にキスをし、髪を優しくなでる。
エスティも微笑む、気持ちよさで眠くなりながら。
少しの間、静かに愛撫しあう2人。そして抱きしめあう。

 

このホテルでのシーンは全部使ってほしかったなぁ!
映画も素晴らしいほどエロティックで愛に満ちているけども♪

 

本編ではエスティが絶頂を迎えるシーンがありますが、実はロニート(レイチェルW)も同じくそのシーンも撮影していたそう。

しかし、編集の段階でセバスティアン監督とレイチェルWは、この映画ではエスティの〝心と体の解放”を際立たせることがより重要であり、ロニートのシーンはカットすることにしたのだとか。

 

…ぬ、見たかったわさロニートの方も…(笑)

 

 


★14
-シナゴーグで

ドヴィッドと数人のラビたちが、追悼式に向けてリストを見ながら料理の確認などを行っている。

そこへ(エスティの勤務する学校の)シャピロ校長が現れる。
2人は廊下へ出て話をする。

 

ド「シャピロ校長、今は追悼式に向けての準備をしているところで。」
シ「ごめんなさい、エスティのことで少し話が。」
ド「エスティ?彼女ケガでも?」
シ「そうじゃないの、どこか話ができる所で…」

 

ドヴィッドは、彼女がなんだか楽しんでいるように感じた。

 

ド「話とは?」彼は冷たく言う。
シ「ヒンダ夫妻が私に会いに来たのよ…。」
ド「それで?」
シ「バーディクター夫妻が公園でエスティとロニートを見かけたそうなの。
  なんというか… 2人は抱き合っていて…とても親密な様子で。」

 

ドヴィッドはどう反応していいか分からない。

 

ド「噂話を広めたり、そんな話に耳を貸すことは大きな罪ですよ、シャピロ校長。」

彼は歩き去る。

 

 

★15
-夜、ドヴィッドたちの寝室

(映画とは違っていた場面です)

 

ドヴィッドは服を脱ぎ下着姿になり、ベッドの横に立っている。
エスティが帰ってきて部屋に入ってくる。無言で見つめ合う2人。

 

ドヴィッドは自分のベッドをエスティの方へ寄せてくっつける。
彼女は何も言わず、彼に背を向けてベッドに座る。


(ベッドはダブルではなく、別々に寝ることも出来るようシングルを2台にしているのかな。)

 

※ユダヤ教では、既婚女性は生理中とその後の7日間は夫と交わってはいけないという決まりがあるようで、
夫が誘惑に負けないようベッドの間を広くしたり、別々の部屋で寝るなど工夫がされているとか。(ユダヤ教の教えで血は汚れたものという考えがある。)


エ「やめて。」
ド「エスティ、僕らの愛をもっと深めないと。ロニートが帰ってきたからなんなのさ。
  彼女はすぐに居なくなる。また2人きりになるんだよ。」
エ「ドヴィッド…」
ド「君たちはお互いのぼせ上がってただけなんだ。僕らは違う…」

 

エスティの前に立つドヴィッド。やっとエスティは顔を上げる。
ドヴィッドは彼女の頬にキスをするが、彼女は固まったままだ。

 

※このシーンの画像や動画(フランス版の予告編から?)が公開されていたので、載せておきます。

 

ド「エスティ?」
エ「なに?」
ド「聞いてるかい?」 エスティは答えない。

 

ド「エスティ、いったいどうしたんだよ?」
エ「ロニートはすぐに帰るわ。」
ド「僕は君のためなら何だってする。分かってるだろう?」
エ「ええ、ごめんなさい…」
ド「何を?」
エ「あなたを傷つけるかもしれないこと…。」

 

ドヴィッドはその意味に気付きため息をつきベッドへと入る。

 

ド「2人の間にいったい何があったんだ?」
エ「何も…何もないわ…。」

 

エスティは彼にまた背を向け着替えを続ける。
彼女も苦しんでいるのだ。

 

 

…続く