娘(高1)息子(中2)2児の母です。

習い事をきっかけに息子が小6で『PTSD』

診断。その後、二次障害で『強迫性障害』

発症。息子、小6秋から不登校に。

続いて娘も中3夏休み明けから

不登校になり、

2024年4月から通信制高校へ入学。



習い事のはじまり〜今までの

日常で辛かった事、子供たちとの関わりを

お話させていただいています。


子供たちがまた、心から笑って

 過ごせる日を願う母の日記です。

前回のお話

はじまりの続き その22『取り戻した笑顔と体の異変』


1番最初のお話

 

 息子、小学6年生9月末。

 

 移籍をしてから約1ヶ月が経とうとしている。




 

 先生からの暴言が続き、

 精神的に追い詰められてしまった

 息子……。

 

 練習中、

 先生から見えない所で、

 自分を責め

 自分を叩くようになってしまった…。


 最後の最後まで、

 自分たちの非を認めず、謝りもせず、

 私たちが責められた……。

 

 クラブを移籍する事を

 決めた。


 

 息子が

 『日本ジュニア強化選手』を

 目指して、

 2ヶ月後にある全国大会に向けて

 どれだけ頑張ってきたか知っていながら、

 クラブを移籍する

 条件と仕返しを

 受けた…。

 『全国大会を棄権』する事。

 『移籍をするクラブと

 息子への嫌がらせ』だった……。

 

 


 先生への

 恐怖や怯え……。

 4年生の時から今まで、

 色々な感情を

 背負い続けてきた息子……。

 

 苦しさや恐怖心など、

 持たなくてもいい余分な気持ちを

 背負う事なく、

 クラブを移籍してからは、

 久しぶりに

 スポーツそのものを

 楽しみながら

 練習ができていた。

 

 『止まってなんていられないよ。

 小学生全国大会は棄権でも

 中体連で頑張ればいいよ。』

 と、

 移籍先でも息子は、

 自分の新たな目標に向かって

 歩み始めていた。

 



 久しぶりに……

 

 2年ぶりに

 見た息子の笑顔。



 

 心からこのスポーツを

 楽しそうにやっている息子の姿が

 とっても嬉しかった。

 前のクラブで

 笑って練習をしたりしたら

 間違いなく

 怒鳴られ、怒られる…。

 

 

 笑っている息子の顔を見ていると、

 これで良かったのかなって

 思った。 



 そんな中

 移籍後、初めての

 県主催である大会が

 1ヶ月後に迎える中、

 大会1週間前くらいから

 息子の体に異変が出始めていた…。


 

 練習中に、

 胸のあたりが

 もの凄く苦しくなり、

 このまま

 息が出来なくなってしまうのではないかと

 いうくらい苦しくなる。

 と、

 息子は

 私に話をしてきた。



 大会前日、

 息子の小学校では

 運動会が行われた。


 運動会の終盤、

 私の携帯に着信が入った。

 小学校からだった。



 胸が痛く

 息苦しんでいる

 息子の様子を聞き、

 直ぐに急いで

 息子がいる保健室へ向かった。



 最近、

 同じ症状が毎日のように

 続いていた…。

 成長期でもあるし、

 スポーツからの筋肉痛なのかな?

 様子を見てみようと、

 息子と会話を交わしていた日々だったが

 『一体どうしたんだろう?』 

 って、

 保健室に向かいながら

 心配な気持ちが

 私の心に

 一気に押し寄せてきた…。

 



 保健室では、

 だいぶ落ち着いた息子が

 座って私を待っていた。



 私

 『大丈夫?』



 息子

 『また、胸のここが凄く

 ギュッてなってドクドク速くなって

 だんだん苦しくなって…。

 でも、今は大丈夫。』



 帰りの身支度をしている息子から

 少し離れた所で保健室の先生が

 『明日、習い事の

 大会があるみたいですね。

 辛い経験もされたそうで……。

 ◯◯(息子)くんが話してくれました。』

 と、

 私に教えてくださった。



 

 口にはしないが

 明日の大会の事を

 ずっと息子は無意識に

 怯えているんだな…

 と、

 改めて悟った……。

 私でさえ、明日の大会に

 変な緊張感と、恐怖心が

 少なくともあったから

 息子は、

 それ以上に感じているに違いない……。

 


 明日、大会で

 前クラブの先生たちと

 移籍後、初めて顔を合わせる事になるから、

 心のどこかで

 気にしているんだよね…。



 気にしてるっていうか

 恐怖心…。

 

 

 息子は、

 どんなクラブで、

 先生たちが

 どんな性格か

 私以上に知っているから……。



 『大会で会っても、そのクラブにいる間は、

 挨拶に来なくていいから。来ないで。』

 なんて

 移籍する時に言われたんだもんね。

 

 明日の大会を前に息子は、

 『僕、悪い事してないよね?

 今まで頑張ってきたよね?

 悪い事をしてたのは先生たちだよね?

 逆に移籍して、ビックリさせる位、

 上手になってみせるから。』

 と、

 何度か私に

 聞いては確認をし、

 自分に『大丈夫だよ』って

 言い聞かせているような時もあった……。




 

 翌日、

 大会当日を迎えた。





 『お前のせいで、みんなはこの大会に

 出られないんだからな!』

 と前クラブの先生が息子に言っていた通り、

 息子と同じ世代の選手たちは

 皆、この大会には

 参加しなかった……。

 参加させてもらえてなかった……。

 

 なぜならば

 この大会は、

 前クラブの先生と、移籍先の先生が

 協力し合って出来た大会だからだ。



 『お前たちには、もう協力しない』

 と言い、

 子供たちを巻き込み、

 移籍先クラブと息子への

 仕返し的な嫌がらせがされたのだ……。


 きっと息子は、

 『僕のせいでみんなが……』

 と、

 自分に責任を感じてしまっているだろう。

 こうなるのは分かってはいたものの

 実際にこうなった息子には

 重た過ぎる仕打ちだった……。

 


 頑張ってきた選手を自分たちが

 追い詰めておきながら

 何て酷い仕打ちをするんだ…。

 そんな先生たちに

 私は腹が立った。

 

 

 大会当日では、

 息子は、前クラブ先生たちに

 睨まれ、こんな奴知らないって感じな

 態度をされたのだ……。



 

 噂では聞いていたが

 これこそ、

 このクラブの恐ろしい

 実態なのだ……。



 

 人と人との繋がりと言うより、

 人と道具。

 

 自分たちの思う通りにしてくれれば

 大切に扱われ、

 自分たちの思う通りにならなければ

 雑に扱われゴミのように捨てられる……。




 大会を終えての帰り道、

 息子は、

 『先生たちに睨まれた』

 と、

 言ってきた。


 私は、

 明日からもこれからも、

 息子がこのスポーツが楽しめるように

 『それだけ◯◯(息子)は、

 いて欲しかった存在だったんだよ』

 とか、

 『先生たちには感謝する気持ちも

 あるけれど、選手たちにいつも、

 こういう事をするのは人として、

 良くないよね。

 ◯◯(息子)は、何も悪くないんだからね。

 だから逆に今、離れて正解だったんだよ。』

 と、

 言葉をかけた。



 息子は、

 『そうだよね、何で僕が睨まれなくては

 いけないんだ』

 と、

 今までは口にしなかった

 素直な気持ちを語ってくれていた。



 その翌日だった。

 前クラブから息子が所属しているクラブに

 電話が入った。



 息子にではなく、

 移籍先の先生への謝罪と、

 移籍をするなら

 息子に『全国大会を棄権させる』

 という条件を解除する内容だった。



 結局、

 前クラブの先生たちのこの行動は、

 自分たちが悪者にならないための

 行動に過ぎなかったのだ。


 


 

 つづく 

 



最後まで読んでくださりありがとうございました。