娘(高1)息子(中2)2児の母です。

習い事をきっかけに息子が小6で『PTSD』

診断。その後、二次障害で『強迫性障害』

発症。息子、小6秋から不登校に。

続いて娘も中3夏休み明けから

不登校になり、

2024年4月から通信制高校へ入学。



習い事のはじまり〜今までの

日常で辛かった事、子供たちとの関わりを

お話させていただいています。


子供たちがまた、心から笑って

 過ごせる日を願う母の日記です。



前回のお話

はじまりの続き その21『悔しくてたまらなかった』


1番最初のお話

はじまり『あの頃は楽しかった』


 


 息子、小学6年生の8月末。



 

 最後の最後まで
 指導者の暴言で
 息子がどんなに苦しい日々を
 過ごしてきたか……
 先生たちには
 全く
 理解してもらえてなかった…。


 

 悔しくて、悔しくて、悔しくて

 たまらない気持ちだけが残った……。


 
 

 そういえば
 こんな事も言われた……。

 
 『とりあえず、
 全国大会には、このクラブで出て
 終わったら、そっちのクラブに行くなり
 好き勝手してもらってもいいから、
 全国大会まで
 どうにかなりませんかね?』

 
 子供たち選手を
 自分たちクラブの道具としか思っていないと
 この時、心底から確信した…。
 クラブの欲のために、
 クラブに結果を残すために…。
 
  
 言い換えれば、

 
 『僕たちクラブで全国優勝、上位を
 目指し、獲得してから移籍するなり
 好き勝手してもらってもいいけど、
 ここまで育ててきて、他のクラブの名前で
 好成績獲るのは許さないから。
 移籍するなら、全国大会棄権する事が
 条件ですからね。』


 
 先輩お母さんたちは
 よく言っていた。
 
 
 先生たちは、
 自分たちの事しか考えてないから。

 
 子供たちを道具としか
 思ってないから。

 
 結果を出さない選手は
 放っとかれるから。

 
 ほんとに何で
 あんな事を言うんだろうね。
 


 先生の指導により
 精神的に追い詰められてしまった選手は、
 ほぼ、このスポーツから去り
 他のスポーツをやっている。
 
 
 

 しかし息子は、
 このスポーツが心から好きで
 上を目指し夢を叶えたい気持ちが
 今もあるからこそ
 クラブを変えて、
 このスポーツを続けていく決心をした。


 
 息子
 『小学生全国大会はもう、
 仕方がないよ。
 それよりも、その先にある中体連で
 結果を出していけばいいよ。』


 私
 『そうだね。
 今より、先に向かって頑張っていけぱ
 いいよね。
 まだ、このスポーツを続けるって事は
 大会で先生達と顔を合わせる時もあるけど
 大丈夫?
 みんな、顔を合わせるのが嫌で
 他のスポーツをやってるよね…。
 ◯◯(息子)は大丈夫?』


 息子
 『僕は、やっぱり
 日本ジュニア強化選手になりたいし、
 諦めたくないから。』

 
 と、
 最後の最後まで
 自分の苦しみを分かってもらえなかった
 悔しさよりも
 息子は、私よりも
 前を向いて
 この先の目標に向かって
 動き出していた。


 
 『立ち止まってなんていられないよ』
 と、
 私が息子に
 元気づけられていた。

 
 そんな息子が
 頼もしく見えた。


 
 『よし!
 立ち止まってはいられないよね!』


 
 
 翌日、
 息子と私で移籍先の先生を訪ねた。



 前もって
 移籍先の先生には、
 息子が今、こういう状況で
 今のクラブでの練習がこれ以上は
 難しい事を
 私は話しておいた。
 


 そんな息子の現状を知り
 先生は、とても驚いていた。
 そして、
 息子の事をとても心配してくださっていた。


 『1番大事なのは、今ではないですからね。
 これからも、その先も、
 やり甲斐を感じながら
 続けていける事が大事だと思います。
 ◯◯(息子)が安心をしてできる場所を
 選らんでもらえれば。
 もし、私たちのクラブに来たとしたら
 喜んで迎えますよ』
 と、
 言ってくださった。
 そんな先生の
 言葉1つ1つに
 選手を大切に思いやり
 育てている人柄を感じた。




 翌日、
 クラブを訪れた先生は息子を見て
 『今まで辛かったな。
 よく頑張って耐えたな。』
 と、
 優しく息子の背中を擦りながら
 息子の心に寄り添ってくださっていた。

 
 こんな優しい言葉をかけてくださる
 クラブもあるんだって
 夢を見ている感覚だった。
 

 今まで
 息子がいたクラブしか
 見えていなかったから、
 今までのクラブでの全てが
 普通で当たり前のように思って
 過ごしてきたから。



 でも、それは違った。



 今までいたクラブの指導、
 選手や保護者への扱いが
 普通ではなかったんだと
 移籍した事で
 気づかされた。
 
 
 
  
 その日から
 息子は、移籍先のクラブでの
 練習がスタートした。


 
 練習を終えた息子は毎日、
 笑顔で楽しそうに
 練習の話を聞かせてくれた。


 息子の笑顔が見れたのは
 何年ぶりだろう。


 
 このスポーツを始めた時の、
 あの頃の息子を見ているようだった。
 

 
 息子も、
 数日前までは想像もしていなかった
 今の自分自身に
 信じられない気持ちと
 嬉しい気持ちで
 溢れていた。
 
 
 嘘のように
 食欲も出てきて、
 おかわりもするようになった。
 
 
 
 それから1ヶ月先には…
 県主催の大会がある。



 前のクラブが
 『協力しませんから』
 
 『参加しませんから』
 
 と、
 言っていた大会だ。


 
 嫌がらせ仕返しが
 実際にあった……。
 小学生高学年、中学生は
 参加はさせないが、
 小学生低学年は、
 参加させるらしい。



 なぜならば、
 年間を通して、
 この大会だけが唯一参加できる
 低学年たちは、
 この大会に向けていつも練習をしてきた。
 低学年の保護者たちに
 自分たちの都合で
 参加しない事が言えないからだ。
 
 そのくせ、
 高学年、中学生たちには
 『裏切り者のクラブには協力したくないから
 お前たちは今回は参加しないから』
 と、
 先生たちが子供たちに
 話したらしい…。


 
 なんて酷い先生たちなんだ……。
 
 
 
 そして、
 息子は移籍後、
 初めて
 前のクラブの先生たちと
 顔を合わせる事になる。



 私の心の中で
 心配はあったが、
 毎日、活き活きと練習をしている
 息子を見ていて
 大丈夫かな、と
 思い願っていた。


 だが、
 しかし、
 大会1週間前くらいから
 息子の体に異変が出始めたのだ……。 


 
 息子
 『何か練習をやってると最近、
 胸が苦しくなってくるんだよね。
 息ができなくなる感じで
 このまま
 死ぬんじゃないかって思うくらい
 苦しくなるんだよ。』



 そんな症状が
 1週間、
 毎日、続いた……。



 大会前日、
 息子の通う小学校では
 運動会が行われていた。


 
 運動会の中、
 私の携帯に小学校から
 着信が入った。


 
 『◯◯くん(息子)、
 胸が苦しくなってしまって
 だんだん落ち着いてはいますが、
 もう少しで運動会も終わりますので、
 今日は少し早めに帰って、
 ゆっくり家で休ませてあげてください』


 

 私は
 急いで、
 保健室へ向かった……。
 
 
 


 つづく



最後まで読んでくださりありがとうございました。