挨拶(あいさつ)は,人間の最も小さい異文化コミュニケーションだと思っている。

 高校の学校(授業)見学などをするときには,その高校の生徒がどれだけ挨拶をしてくるかが学校評価の大きなポイントとなったりする。

 しかし,気持ちの良い挨拶が出来ている学校が案外少ない。

 挨拶というのは,自分という小さい世界から,身近な他人という新しい世界に触れるきっかけとなるツールとでも言えるものだと思う。

 だから,そのツールを上手く使うことが出来れば,今まで自分が知らなかった世界(人)に触れられるかもしれないのだ。

 ただ,挨拶を「自分の知り合いに会うときに使うもの」のように感じているの人が多いのではないかと思うことがある。

 それは,独り身ということもあり,昼はスーパー,夜は外食をすることが多いので,いろいろな人に出会う機会が多く,挨拶をする機会が案外ある。

 例えば,スーパーで働いているおじちゃんやおばちゃん(お姉さんやお兄さん(笑))に,「こんにちは」と言ったり,お店で御飯を食べ終わったときに「ごちそうさま」といったりするのだが,スーパーでも,牛丼屋でも,みんなほとんど「無言」なのだ。

 それが,地方に行くと状況が変わる。見知らぬ人でも,道ですれ違う時に普通に,「こんにちは」と挨拶をしてくるのだ。

 初めて行く地域であっても,そういう一言のおかげでずいぶん感じ方も変わるものだったりする。

 だから,うちの生徒たちにも気持ちの良い挨拶が出来る人であってほしいと思う。