夏のグループ指導の時だった。
妙にハイテンションで喋りまくるヤツがいて,いい加減叱ったら,「僕が悪いんで,反省してきます」といって教室の外側に歩いて行った。
すると「僕が良いというまで入り口の扉は明けないでください」と言って入り口の扉を閉めて外側に座っていた。
『そういうのをやるのはこっちの仕事なんだが…』と内心思っていたのだが,結果的には同じことになったのでそのまま授業を進めて,10分ほど経った頃に本人に戻るように声を掛けたところ,「まだ反省出来ていないのでダメです」みたいなことを言うので,その日のグループが終了するまで彼の「反省タイム」は続いてしまった。
その彼のことを教室のみんなで「ゴトゥー」と呼んでいたのだが,何だか常にちょっと変わった行動をする奴だった。
頭はとても良いし,運動も良く出来てみんなからの信頼も厚かったのだが,何を考えているのかよく分からない感じで,いい意味で怪しい生徒だった。
そして別のグループ指導の日。その日の空は真っ暗で雷が鳴り響き,教室全体もテンションが高く,当のゴトゥーも妙に調子に乗ってしまっていて,またしても叱らざるを得ない羽目となった。
結果,その日も「僕が悪いので,反省してきます」と言って教室の外側へ歩いて行くのだった。