上野公園に住んでいて、冬は日向、夏は日陰を移動してテントを張り、秋は落ち葉を、春は桜を掃くおじさんがいる。
その人は本を読んでいた。
僕は何を読んでいるのかが気になり、後ろから覗いてみた。
その本は横文字だった。
もう少し近づいて、よく見るとそれはドイツ語だった。
その人はどこかの教会による炊き出しに参加するが、その後の神父さん(プロテスタントなら牧師さんか)のありがたいお説教は聴かず、ずっと本を読んでいた。
その人は本を読んでいた。
僕は何を読んでいるのかが気になり、後ろから覗いてみた。
その本は横文字だった。
もう少し近づいて、よく見るとそれはドイツ語だった。
その人はどこかの教会による炊き出しに参加するが、その後の神父さん(プロテスタントなら牧師さんか)のありがたいお説教は聴かず、ずっと本を読んでいた。
どういう経緯で、おじさんはそういう生活をしているのだろうか。
上野の炊き出しには、1000人ほど集まっていた。僕は近くにある芸術大での用事を終わらせ、30分ほどその光景を眺めていた。
1000人の従順さが僕には胸糞悪かった。
僕は学校の先生に教材や教科書の営業をする際に、去年と同じ紹介の仕方や提案にならないように戒めている。
それは同じ教科書素材で授業を展開している先生がその都度、新しい発見や知識の更新をしているのに、同じ紹介や提案では明らかに遅れてしまうからだ。
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