ども、名人です。
今日の東京も快晴ですが、空気が冷たいです。
今日は、ずっと外にいる事が多くなりそうなので、風邪ひかないように気をつけたいと思います。
さて、今日は、私の中の記憶があやふやな部分もあるので、ちょっと備忘録の代わりに、書いていきたいと思います。
私がファミコンの仕事に関わったのは、営業から宣伝部に異動してからの事で、異動したのは1983年夏からです。
で、記憶が曖昧なのは、そこからの約半年くらいなんです。
基本的には、シャープX-1や、他の機種向けのゲームの宣伝をしていたのだと思います。
なんせ、ハドソン社内でも、パソコンゲームの販売の仕方などの変革があった時期なので、なんかバタバタしていたという感じしか記憶に無いんです。
そして、ハドソンがファミコンの仕事を始めたのは、開発の竹部さんが制作していた「ファミリーベーシック」からなのも間違いありません。
これは、当時X-1を制作していた栃木県矢板のシャープに、工藤浩さんが行っていたところ、たまたまそういう話しになったと聞いています。
この当時、ゲーム&ウォッチやファミコンの制作で、任天堂とシャープさんは仲が良く、そして、X-1のシステムをハドソンが開発していた事から、シャープさん経由で、任天堂とハドソンが繋がりました。
ファミコンの発売は、1983年7月ですので、当時専務で(いや、すでに副社長になっていたかもです)あった、工藤浩さんが、持ってきたのが83年の8月頃というのも間違い無いと思います。
1983年の末か84年初めから、中本さんと菊田さんがメインプログラマーでゲームの制作を始め、それが形になった頃に、当時の営業の責任者であった、中野部長と私が、全国の初心会の問屋に行って、実際にゲームをプレイしながら営業活動をしたのが、3月末から4月頃だったはずです。
なぜならば、ロードランナーとナッツ&ミルクの発売が7月中なので、マスターから逆算すると、その時期に数量を纏めなければ間に合わないからです。
そして、その営業が終わりロードランナーの発売も終わった頃に、私に命令が下されました。それが
ファミリーベーシックの攻略本を書け
というものでした。
なんだかんだ言って、3ヶ月はタップリと掛かりました。
ファミリーベーシックは、84年の6月にVer.1が発売になっていて、その後にVer.2.0を、引き続き竹部さんが開発している頃でした。
とにかく、Ver1を手に入れ、同梱のマニュアルを見ながらファミリーベーシックに慣れるのに、2週間ほど…
そして、制作スタッフとの打合せを行い、仕事のマイルストーンを決めたのですが、とにかく、私がプログラムを書いて、それを元に、漫画家さんにネームをお願いするしかありませんでした。
また、サンプルプログラムも、付録に10作掲載するという事で、1ヶ月くらい掛けて、サンプルゲームを作っていました。
また、ファミリーベーシックには、プリンター出力が無かった為に、文字の綺麗なタイプライターを購入して、それでプログラムを手打ちし、それを印刷原稿にしたりと、とにかく版下納品までは、毎日ファミリーベーシックと向き合っていたという感じです。
そして、無事に版下原稿を制作して、色校正まで出たところで、私的には事件が起こりました。
それは、このゲームを作っている時には、ファミリーベーシックのVerは、最初に納品したV2.0にBugが発見されたので、V2.1が発売になるという前提で、サンプルを書いていたのですが、実は、V2.0でも、1万本未満ではあるけども、すでに販売されているという事が分かったのです。
V2.1用のゲームをV2.0で動かすと、エラーが出てしまうサンプルが10本中6本は有ったと思います。
さすがに、ほぼ問題無いとは言え、V2.0を手にしたユーザーの中で、半分のプログラムにエラーが起きてしまっては、まずいですし、それをVer違いだからと言い訳するのもNGなので、修正するしかありません。
そこで、竹部さんにどの部分を修正しなければいけないのかなどを聞き、なんとか全ての修正を行い、プログラムの修正部分をタイプライターで打ち直し、再入稿するまで1日。
そして、サンプルテープのマスターを作り直すのに、更に1日で行いました。
これには、本当に焦りましたが、そうして、84年の12月に「ファミリーベーシックがわかる本」は発売されたのです。
もちろんですが、私が全ページを書いているわけではなく、サンプルプログラムとそれに関する部分であって、他のロードランナーを始めとしたゲームの紹介は、後の広報に所属していた中野さんがディレクターをしています。
備忘録ではなく思い出になってしまった感はありますが…
まぁ、そんな感じで、記憶をただしておこうと思います。
それから、2月22日の福丸伯爵主催のトークイベント
でも、これらの展開になるかもしれません。
皆さんぜひ遊びに来てください。
では、今日も一日楽しみましょう!