DJ Bar「ネオマスカレード」さん、女装Bar「人馬笛」さんにお邪魔して来ました。 | 煮ても焼いても食えない。

煮ても焼いても食えない。

約10年越しに女装を始めたみちるさんのブログです。
煮ても焼いても食えません。
https://www.instagram.com/michirusan9

みなさんこんにちわ。みちるです。

先日、新宿2丁目のDJ Bar「ネオマスカレード」さんと女装Bar「人馬笛」さんにお邪魔して来ましたので、今日はその時の様子を書きたいと思います。

 

 

 

 

 

金曜の夕方。その日の仕事が中野で引けたわたしはその足で新宿へ向かいました。

 

まず最初に伺ったのはDJ Bar「ネオマスカレード」さん。

新宿2丁目の女装界隈でも外郭、道を一本渡れば新宿5丁目という位置にあります。

 

お店はこんな感じの入り口で、商業ビルの地下にあります。

 

 

 

 

 

 

 

(↑ネオマスカレードさんHPより)

重厚な防音扉に一瞬、入口をくぐるのに勇気が必要でしたが。

中に入ると、開店直後だというのに先客がちらほらいて。

DJブースがあり、当夜の担当DJの方が皿を回しながら素敵な音楽を繋いでいました。

 

「ネオマスカレード」さんは女装店マップにあるお店の中では比較的大きい方で、カウンターが6席ほど、ボックス席に6席ほど、それ以外にフロアにテーブル席が3脚ほど出ていた様子。

 

入店するとまずはカウンターで料金システムのお話を頂いて入場料をお支払い。最初の金額にドリンク2杯分が含まれていて、ドリンクチケット二枚を渡されます。

 

 

 

 

 

 

(↑ネオマスカレードさんHPより)

DJの方が80’sのR&BやAORなどの聞き心地の良いカフェサウンドを上手につなげ、滞りなく雰囲気を盛り上げてくれます。

 

スクリーンにその曲のPVも投影されていますので、心地よい音楽とPVを全身で味わいながら美味しいお酒を飲むだけでも、このお店に来る甲斐はあると思えるほどの居心地の良さ。

 

本来、パリピっぽい雰囲気が苦手なわたしが言うんだから間違いない(笑)

 

金曜の夜ということもあり、30分ほどするとあっという間に席は埋まってしまいました。

 

ひとりで来ていたわたしに、この夜はりえにゃんさんという女装のキャストの方がついてくださり、楽しくおしゃべりもさせて頂きました。

 

曜日によってわりと客層に違いがあるそうで、女装者があつまるのは月曜の夜とのこと。

また、ゆみみんさんというキャストのお美しいお姉さまから、ランジェリーナイトというイベントのお話も頂きました。

 

4か月に一回くらい開催されるイベントだそうで、その夜にはランジェリー好きの女装者の方がこのお店に集まって大賑わいなんだそう。

純女の方も結構来られるそうで、その場のノリでみんなで下着姿で踊ったりするそうです。

わーお♡

 

「ア♡イの部屋」でもママをやることがあるのだというりえにゃんさんはYoutuberでもあり、そちらでは女装で様々なことに挑戦する姿が印象的。

週6日、女装姿でお仕事をしているのでもう女装姿がデフォルトなのだと言って明るく笑う姿がとってもキュートでした。

 

 

「今夜はどこかほかにも行くんですか?」

りえにゃんさんに聞かれ、わたしは「みらいLOUNGE」さんか「人馬笛」さんに行くつもりだと答えます。

するとりえにゃんさんが案内してくださるというので。小一時間ほどここにいた後、お言葉に甘えて二人で「ネオマスカレード」さんを後にしました。

 

 

 

 

 

「人馬笛」さんは開店時間が微妙に不定期だったりするので、とりあえず「みらいLOUNGE」さんに向かいます。

 

りえにゃんさんは2月の寒い中だというのに、ヒョウ柄のノースリーブのワンピ姿で。

「寒いから何か羽織りましょう」と勧めましたが、本当にすぐ近くなので大丈夫だとのこと。

 

実際に、

徒歩三分ほどで「みらいLOUNGE」さんの前に到着(^^;

 

すると、すぐ隣のビルにある「人馬笛」さんも明かりが灯っています。

そこで、それならやっているうちに行くべきと踏んで急遽、目的地を「人馬笛」さんに変更しました。

 

 

 

 

 

 

 

二階に見える窓が女装Bar「人馬笛」さんです。

通り沿いに看板も出していないので、りえにゃんさんの案内がなければなかなかたどり着けないお店でした(^^;

 

「人馬笛」さんのママのあきらさんに「お客さんを連れて来たよー!」と引き継いで、りえにゃんさんは「ネオマスカレード」さんへ戻られました。

 

本当に寒い中でしたのでね。

ありがとう、りえにゃんさん♡

 

いつも書くことですが、女装界隈のこの人情味というか、人を大切にする温かみにいつも癒されております。

 

 

 

 

 

 

 

 

女装Bar「人馬笛」さんの店内です。

こんな感じでカウンター+ちいさなテーブル席で、定員で言えば10人くらいでしょうか。

 

わたしが入店すると、当夜はママのあきらさんと、おっとりした感じの美人さんのトランスジェンダーの方がいらっしゃいました。

 

「みらいLOUNGEに行くつもりで、こっちのお店に明かりがあるのが見えてこっちに来ました」

そうわたしがお話をすると、トランスのお嬢さんも

「そうなの。この店が20時前からやってるなんて奇跡!と思ってわたしも久しぶりに来たんです」

とおっしゃっていました。

 

この方、どうもショップの店員さんのようなのですが。

今お勤めの会社で、勤めながらトランスジェンダーのカミングアウトをして男姿から女姿にある日を境に変身したんだそうです。

 

なかなかドラマチックというか、

ダイナミックなお話です(^^;

 

「カミングアウトしたら、男性からも女性からもモテるようになったの~」

あ、そういうものなんですね(^^;

 

社長に飲み会に連れまわされたり、女性からはおっぱいをつんつんされて「私より大きい」と引かれたり。

 

紆余曲折、良いことも大変なこともあったんだと思います。

でもはんなりとした、たおやかで女性味に溢れた素敵な雰囲気のトランスさんです。

 

 

 

しばらく話をしていると扉が開いて、今度は純男のお客様がご来店。

この方はりえにゃんさんのYoutubeを見て彼女に会いに行くようになり、彼女に勧められたこの「人馬笛」に今宵、ようやく来ることが出来たんだそう。

 

「りえにゃんさん?ついさっきまで一緒に呑んでたし、わたしをこの店に連れてさっき一緒に来てくれましたよ」

などなど。りえにゃんさんの話題で盛り上がったりしました。

純男さんが前に「人馬笛」に来た時には開店時間なのにお店がしまっていたそうで(^^;;

お店との出会いも、ある意味、一期一会なんですね。

 

 

 

そのあと、純男・純女のカップルの方がご来店。

何店かまわった様子で、当夜の締めにあきらママに会いに「人馬笛」に来たそうです。

 

この女性の方からもりえにゃんさんの話題が出て。

りえにゃんさんのことが大好きで「ア♡イの部屋」に通いつめたものの、「わたし、雑に扱われてるのかなー」と少し恨み節。

グラスが空くたびにお酒を注がれ、気が付くと毎回吞み代が高額になるのよね、と。

 

西武新宿のPepeにあるスープストック東京で吞みすぎて店員につまみ出されたこともある酒豪さんだそうで、みんなで「ママは空いたグラスにお酒を注ぐのが仕事。たくさん美味しく吞んでくれるお客さんにちゃんとお酒を注いだだけでは?」という結論に。

 

すこし膨れていた彼女さんですが。

「女装の方の母性的なところが好き!」と、すぐに機嫌を直して楽しくみんなで呑みました。

 

なるほど、女装者に母性を感じるというのも面白いですね。

 

たしかに女装すると思考が女性的(女装的?)になるというか、他者に対して寛容になれるような気分にわたしもなっているような気がします。

 

社会生活を送るうえで大なり小なり、人は生きづらさを抱えながら生きているものだと思います。

 

りえにゃんさんやあきらママさんのお人柄に触れて。

 

女装とか女装者というファクターって、社会の中でそういう心理的不健全性を取り除いたりするバッファーとしての役割を担いうるのかもしれないなとなんとなく思った夜でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この夜も様々な出会いがあり。

そのどれもが一期一会の、一夜のあだ花なのかもしれませんが。

 

そこに確かに息づいているのは、都会に生きる者の秘めやかな吐息。

それぞれが胸に抱いた、生の鼓動の確かめ合いです。

 

女装界隈の人情味、寛容さは都市生活者の心のオアシスたりえるのか。
なんだか、わたしの中の考察のテーマも核心に近づいてきているような気もする。
そんな新宿二丁目の夜でした。