場合分けの世界を生き残れ！
犬という単語を「dog」と直接的に覚えるのは簡単です。
しかし、
時制が現在形の場合
① 主語が三人称単数ならば動詞に-ｓがつく。
② ①以外なら動詞は原形と同じ形
のような「こっちならこう、あっちならこう」という場合分けされた定義に対して苦手意識を持つ学生は多いですね。
ここでまた「助動詞」が絡むと、「助動詞のあとは常に原形」という新たな場合分けが生じますね。それはそれで注意しないと、
He can plays・・・
のように、三単現のｓは意識したんだけど助動詞のルールを間違えて結局アウトな子もいる。
物事の体系的な理解においては、「Ａの場合、Ｂの場合・・・」のような場合分けが必須になってくるわけで、ここに拒絶反応が出てしまうと、中学以降の学習に多大な影響を与えてしまいます。
そこで苦肉の策でやってしまうのが「答えの丸暗記」。。。
やりすぎてしまうと勉強ではなく単なる「点数稼ぎ」に陥る麻薬です。
場合分けできる思考力の有無は学力に直結します。
高校数学では「場合分け」が命ともいえる記述問題が山ほどあります。
例えば、次の問題。
ａＸ＝０
の解を求めよ。
お！こんなの両辺をａで割って「Ｘ＝０」でしょ！
・・・としたら間違いです。
なぜならａは実数としか定義されていないので、「ａ＝０」かもしれません。割り算は、ある数を０で割ることはできません。
したがって、場合分けします。
与式は ０・Ｘ＝０
よってＸはすべての実数。
(ii) ａ≠０のとき
両辺をａで割ると Ｘ＝０
このように一次方程式の解が一つに定まるとは限らないのです。
場合分けは数学だけの世界ではありません。
日常あらゆる決断を下す際には、多かれ少なかれ場合分けが生じます。
もちろん進路選択においても同様。
目指す目標に対し、様々なプロセスを想定しそれらに応じた対応策を考案しておくことで、自信をもって事に当たれます。
要するに「行動力」を生み出します。
「これしかだめだ！」
と背水の陣を敷くのは勝手ですが、勉強や受験は「いざ鎌倉」ではありません。
人生設計の退路を失っては、元も子もありませんよ。
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