3月14日の配信「射手座のオープン性」で私は射手座が持つ開放的な側面をお話ししましたが、今日は射手座の「弱点」についてお話ししようと思います。

 

というのは最近複数のクライアントの方から「自分は飽きやすく、一貫性がない」と少し悩まれていることをお聞きしたからです。チャートでは射手座の海王星が強調されていました。それを見た私は「これだな」と思いました。チャート全体からそれ以外の答えはないようでした。

 

なるほど、射手座の海王星は不安定性、一貫性のなさではあるようです。公転周期164.79年のT海王星は1つのサインに13.7年ほど留まります。1970年から1984年にかけて生まれた方のほとんどが「海王星・射手座」ですからこのお悩みをお持ちの方は案外多いのかもしれません。ただ、射手座のこの側面は欠点と呼べるほどのものではありません。せいぜい「弱点」です。

 

今の世の中は形の上で結果を出す人間が評価されます。成功した人間、、財産を築いた人間が評価されます。しかし、それだけの評価でいいはずがありません。誰もが蓄財を目指す生き方をするわけではありません。特に射手座はそうした方向で生きることはしないものです。射手座の野性的な知性は金銭ではなく、高い精神的価値を求めて生きる知性です。「高い」というのは本来の意味で、現実には「低いレベルの知的闘争」もあります。その例が私の競馬です。

 

私は今も中央競馬を楽しんでいますが、もちろん若いころのような賭け方はしません。私の投機は2Hの牡羊座の太陽が表示ですが、「競馬」は射手座です。この月が、2Hにある5Hルーラーの水星とスクエア(90度)であることが競馬好きの表示です。

 

約半世紀にわたって楽しみ、特にその後半期では占星術も使った「あらゆる方法」を考え出し、試してきました。おそらく、私くらい”あらゆる必勝法”を試した人間は少ないはずです。逆にいえば、次々に考え出すということは「結局、全部ダメだった」ということです。1週間前「これだ!」と自信を持った方法が1週間後には「(性格的に)実行できない」「実行しても結果が出ない」ことを思い知らされます。しかし気を取り直して「それでは」と、また研究を始めます。また「発見」しますがそれもダメ。こうしたことを何百回と繰り返してきたのです。この「方法論が次々と変わる変移性、一貫性のなさ」に射手座の特性が表れれています。半世紀トータルで1000万円は無くしたでしょうか。経済的視点でいえばバカです。

 

しかし、私は競馬をしたことを後悔しているでしょうか。いいえ、全く後悔していません。競馬は私にたくさんの「喜び」を与えてくれました。他の方々がお酒を楽しんだり、オシャレを楽しむように、私は「馬で楽しんだ」のです。

 

確かに次々に変わる必勝法は射手座の「意志薄弱な一面」です。ただ、それゆえに楽しめたという側面もあるのです。

 

私の射手座は財産を築こうとか、社会的に成功しようなどとは全く考えない星座でした。ただただ楽しもう、という星座でした。星座にはそれぞれ特性もあれば弱点もあります。私の場合、弱点も楽しんだといえますが、「射手座の不安定性」も使い方なのかもしれません。射手座の海王星はおそらくビジョン(高い領域の精神的指向)に関係します。現実的に一貫性がないことに悩む必要はないと思います。そうした悩みは結果第一主義の社会の評価基準です。「占い」を楽しんだり、都市伝説を楽しんだりすることも人生の楽しみです。、変移性は「いろいろ楽しめる」ということでもあるのです。