先日9月11日、NHKは発生からちょうど30年になるこの事件を「未解決事件 File18 上智大生殺害放火事件」として取り上げました。この事件について私は過去に考察していますが今回改めてチャートを眺めてみました。
事件は1996年9月9日に発生しました。東京都葛飾区柴又の自宅にひとりで過ごしていた21才の上智大学生・小林順子さんが殺害され、自宅が放火されました。犯人の血液、DNAも採取されましたが犯人を逮捕できぬまま30年の歳月が流れています。
出火は16時35分ころですが、20分ころに4、5回にわたって「ドン、ドン」という物音が響くのを複数の近隣住民が聞いたとされますので、16時20分でチャートを立ててみました。
ASC=13水瓶座23 MC=00射手座32
驚くべきは、MCと冥王星の誤差00度02のコンジャンクション(0度)です。
このチャートは言うまでもなく「イベントチャート」です。ホラリー占星術の権威・國分秀星氏がアーカイブの中である女性占星術師が著書の中でイベントチャートをホラリーチャートとして説明している誤りを指摘していますが、事件や物事が起きた時刻で作るチャートがイベントチャート、クライアントが尋ねた時刻で作るのがホラリーチャートです。ホラリーでは尋ねた本人が1ハウスになりますがイベントチャートでは事件や物事を起こした、あるいは最大の原因となった人物を1ハウスとします。
MCと冥王星が正確に重なった16時20分前後が殺人が行われた時刻であると思われます。1ハウスが犯人、7ハウスが被害者になります。ということは1ハウスのルーラー天王星(古典では土星)が犯人ということになります。ASCも犯人像の手掛かりになりますがASCは天体ではないため犯人像そのものというより「出来事の性質」の表示点であり、ボディ(物体)である惑星が主たる犯人像となるのです。
その1ハウスルーラー天王星は”見えない場所”12ハウスにあり、海王星と接近しています。7ハウスには7ハウスルーラー太陽があり、1ハウスルーラー天王星と135度(セスキコードレート)を作り、被害者との強い関係を示唆しています。ただ私は6ハウスの獅子座にある月が順子さんであるようにも感じます。ASC/天王星=月(準直接)がつくられているからです。DSC/火星=月(直接)も成立していて犯行に刃物が使用されたこと、放火が行われたことが火星と一致します。
この事件は動機が不明です。現金などはほとんど奪われていません。怨恨説もあり多くの知人が調べられましたが怨恨、知人などではないと思います。それでは犯人の目的は何だったのでしょうか。
天王星は金星/火星に=準直接です。金星/火星は性衝動のコンビネーションでもありますが順子さんは暴行されていません。金星は8ハウス、火星は2ハウスのルーラーです。ここから金銭目的が浮上しますが「水瓶座の天王星」が金銭目的で昼間見知らぬ家に押し入るでしょうか?
金星は3ハウス、火星は9ハウスのルーラーでもあります。3ハウスと9ハウスは「精神のハウス」、その2つが「合」し、その中間に12ハウスの天王星が180度を成している。ASC/天王星=月(準直接)もある。これらの形はいかにも精神異状です。ガムテープを用意していたことから犯行は計画的とされていますが、おそらく犯人は当初は物取りのつもりで押し入ったものの順子さんに激しく抵抗され動転し殺害したのではないか。ただ物取り(金銭目的)もあまり強い動機ではなかったように感じます。物取りであるなら留守宅に入るほうがリスクが低いわけで、真昼間、住宅街の人のいる家に押し入った行為こそが精神異状を思わせるのです。
犯人は本来は入院(12ハウス)する必要があった人物だったのではないか。犯行から30年、当時35才であれば今は65才、まだ生きている可能性は十分です。昨年は名古屋市主婦殺人事件が25年目で犯人逮捕となりました。この事件の犯人も捕まえなくてはいけません。
了