今日は軽くエッセイを。

 

私には北海道に暮らす3才下の妹がいます。ASC天秤座、太陽双子座の明るいタイプです。しかし、月が蠍座(さそりざ)です。

 

かなり前のことですが、当時高校の野球部に所属していた妹の長男が先輩たちに囲まれ外から見えないようにして暴行を受けた、と妹から聞いたことがありました。生意気だと言われたようです。その話を聞いた瞬間、私は「なんて卑怯なやり方だ!、先生に話しをして決着をつけてもらえ!」と言いそうになったのですが、妹は違いました。長男の「それでも野球を続けたい」という気持ちを第一に考え「あんたにも悪いところはあったんだから反省して頑張りなさい」と、叱咤激励したというのです。私は「へ~」と驚きました。

 

驚くほうがおかしいかもしれませんが、私の脳裏に真っ先に浮かんだことは「不条理なことをされた」という思いでした。

 

私は「追求」を考え、妹は長男の気持ちを第一に考えたのです。もちろん、私も人の心は考えますし、妹もモノの道理は知っています。しかし「順位」が違うのです。私は「蠍座の心質」を見た思いがしました。

 

それから歳月が経ち、私は生活の苦境に立たされたことがありました。極端にいえば餓死する危険もあり、追いつめられていました。そのとき偶然妹と連絡する機会があり、私は「これから金策に行く。うまくいくかどうかわからないけどね」話しました。もちろん家庭を持つ妹に助けを求めることなど絶対できません。しかし、数日後、1通の封筒が届きました。妹からで中には10枚の紙幣が入っていました。書面は何もありません。ただ紙幣だけが入っていたのです。妹は私の苦境を感じ取ったのです。私は「あ~蠍座だな~」と感激し、彼女に心を込めて感謝を伝えました。私はそれで生活を立て直すことができました。

 

月の蠍座は母も同じでした。母も明るいタイプでしたが、やはり「情の深さ」を持っていました。

 

蠍座には、嫉妬深い、執念深い、頑固、性的、酒飲み、などのマイナスイメージがあり、私もブログで「理屈じゃないオジサン」などの記事も書きましたが、蠍座は低く評価されすぎているように感じます。

 

蠍座には「非常に人間的な情」があります。人間的な情ということでは魚座と蟹座も豊かですが、蠍座の情は「安定して変わることのない一貫した深い情」です。これが蠍座の特筆すべき資質なのです。

 

蠍座は理屈で考えません。まさに「本能で考える」のです。人を励ましたり助けたりするときも言葉を優先させません。無骨なほど言葉は最小限で、さりげなく、静かに、態度と行動で示すのです。

 

私の母と妹が月蠍座であったこともあるのでしょう。私は個人的に蠍座の女性に悪い印象を持ったことがありません。元妻は太陽が蠍座でした。ASC獅子座の娘はこことぶつかることがあり占星術的には面白いのですが(笑)私は元妻の蠍座の太陽がイヤだと感じたことがないのです。結局は離婚しましたが、コンポジットでの正確な月と金星の△が大きかったようです。