ハーフサムの「軸」は全部で78種あり、石川源晃先生はそのうちの重要なものを「ハーフサム40選」として発表しています。


ただこれは「一般的な基準」で、個々のハーフサムの重要度は人により少しずつ違いますから「こだわる」必要はありません。


それにしても「40選」としても多いですね。自分のチャートのどのハーフサムがどの程度重要でどんな意味があるのかは、経験によって確認していくことが一番の勉強になります。




今日はハーフサムの中で最もハードなものの1つ、「太陽/土星」についてお話しします。


本当はこういう話しはしたくないのですが、勉強のためには欠かすことができないのです。



「太陽/土星」とは「90度円の中の太陽と土星の中間点(2ヶ所)」のことですが、石川先生がこれを「40選」の中に入れてないのは解せません。私の経験からはとても重要なハーフサムです。



「太陽/土星」は基本的に誰にとっても「困難」なものの「表示点」になります。



1.


30年ほど前、タクシー運転手だった私は、深夜、暗闇の中に見た自動販売機でコーヒーを買おうと停車、バックミラーが暗いのを確認し、ドアを開けた瞬間、後ろから来た(無灯火の)自転車とドアが激突! 横転した男性を負傷させてしまいました。運転手人生唯一の人身事故でした。


T天王星=太陽/土星でした(オーブ1度未満)。


2.


私の妻が若いころ、知人宅を訪問。玄関脇の「犬」に挨拶しようと顔を近づけた瞬間、「ガブリ!」。眉間の上を負傷、(嫁入り前なのに!)傷が残ってしまいました。


T火星=太陽/土星の「日」でした。


3.


Tだけではありません。第35代米国大統領、J・F・ケネディは暗殺されましたが、ネイタルチャートの90度変換を見ると、火星=太陽/土星があります。しかも、火星は8ハウスカスプです。



4.


最後の例として、1985年の「日航ジャンボ機123便」について見てみましょう。この史上最悪な事故(520名の死亡)については、ウェブ上で國分秀星氏がプロらしい見事な解説を披露していますが、ここでは1985年の「春分図」を見てみましょう。


1985年3月21日、01AM13が「春分」です。この春分の太陽は(もちろん)00牡羊座00、土星は27蠍座59。


足して2で割ります。


00運動00+27定着59=28°00(1分繰り上げ)


28°00÷2=14変通00


15を+して、29運動00


太陽/土星=「14変通00」、「29運動00」



この位置に対して、123便が離陸した8月12日18時12分のTを見ると、何とT天王星=太陽/土星が成立していたのです。T天王星は「逆行中」で、14射手座01で誤差00度01分!


もちろんこの事故については他にも多くの「表示」がありますが、ハーフサムを知っていると、太陽が3ハウスにあることもあり、「この時期の危険性」をより強く認識できると思います。




上記、1と4は天王星で「交通事故」(機械)、2と3は火星で「犬の牙」と「銃弾」。太陽と土星の「軸」に接触する天体の性質も考えてみましょう。




ただ、ここまで読んで、自分のチャートの太陽/土星を確認し、そこに感受点があったからといって「ショック!」なんて思わないでください。


困難な表示はこれ以外にも多々あるのですから。



それでも「軸」への接触があったら「意味」は考えてみましょう。また、軸が空白ではあっても、太陽/土星の軸はしっかり赤ペンなどで強調しておきましょう(私は度数を記憶しています)。なぜなら、太陽/土星に対してTが=するタイミングで事(こと)を起こすと、たいてい失敗するからです。T=太陽/土星の時期は「専守防衛」が最も現実的です。




太陽/土星は「ウィークポイント」であり、本人のエネルギーが最も弱い場所を表示しています。




その他、たとえば、太陽/金星は40選」では「愛情軸」とされていますが、「好み(嗜好)」と言ったほうが適切なような・・・。


太陽/火星はやはり「40選」に入ってませんが、これは入れるべきだと思います。「活力」を意味しますが、男性にとっては実社会における競争能力を表示し、女性にとっては「男性運」をも表示します。


女性の太陽/火星の軸に対して、男性の土星、天王星、海王星などが=するとすれば、他の部分が相当にカバーしていなければ「悪い相性」と判断されます。




来週はハーフサム使った「相性問題」を取り上げましょう。


「相性」は、私がハーフサムの威力を思い知らされたテーマそのものです。「ハーフサム知らずして相性を語るなかれ」(笑)