日本語教師という仕事の価値って、どんなもんなのでしょうか。

ちょっと求人の給料相場を色々見てみました。
もちろん、仕事の価値は給料だけで決められるわけではありません。
ただ、一つの指標として、給料もあると思ったので。

わかりやすいので、非常勤の時給の方で。
求人ではコマあたりでの提示も多いですが、時給換算すると、だいたい、

千円~4千円

くらいですね。
2千円前後が一番多い印象です。
教える内容によっても違いますし、経験などの条件により「〇〇円から」と差をつけている所も多いですね。

この「時給」とは、通常、授業時間に対して支払われます。
時給とは別に、呼び方は様々ですが、付帯業務(会議出席、採点業務など)への対価を別途支給している所もありますが、支給しない所の方が多いようです。

この時給額、どうなんでしょうか。

たくさん授業をすれば、儲かる?

でも、日本語教師の仕事って、授業そのものだけでしょうか。

授業内容にもよりますが、ほとんどの教師の方々は、色々と授業準備をされると思います。
同じ内容の授業をやるとしても、学習者が変われば、準備も変わると思います。
ベテランで過去の授業の蓄積があり、準備時間はほぼ必要ない、という方でも、それはそれで、蓄積するまでに膨大な時間がかかっているはずです。
また、どれだけベテランになっても、授業内容によって新たに調べたり勉強したりしなければならないことは無限にあると思います。
きっちりやろうとすればいくらでも時間はかかります。
新人であれば、なおさらだと思います。

でも準備時間には、当たり前ですが、時給は支払われません。

さらに、付帯業務費の支給がない所でも、採点などの付帯業務は何だかんだ色々あると思います。

そのような授業前後のことも含めると、1回の授業のために、教師はどれだけの時間を費やしているのか。
個人差はあるとはいえ、そういうことをひっくるめた「日本語教師の仕事」に対し、この時給額は見合っているのでしょうか。

見合っているわけないですね。


繰り返しますが、仕事の価値は、給料だけで決められるわけではありません。
お金以外にも得られることがたくさんあるのが、日本語教師という仕事の魅力です。
でも、給料も一つの指標になると思います。


極端な例え話ですが、もし日本語教師の時給相場が1桁多く、1万~4万円とかだったら?
たぶん、「それだけの価値のある仕事なのだ」と、教師の自信や責任感が大きくなり、周りの見方も変わるのではないでしょうか。

そして、それだけもらうに相応しい、それだけ学習者にとって価値のあるより良い授業をしよう、と教師が考えるようになるのではないでしょうか。
 

給料によって「教師のモチベーションが上がる」ということも、必要なことだと思います。


まあ実際にそこまで高くなくても、今より時給を高くするには、日本とは貨幣価値の全く違う国々の学習者が、どれだけ授業料負担ができるのか、という現実問題はありますが…あせる
所得水準が高かったり、公的機関や企業などの支援があったりする学習者なら問題ないのですけど。