有害物質は無害化できるか | 分子栄養学のススメ

分子栄養学のススメ

分子栄養学の確立者である三石巌によって設立された会社“メグビー”のブログです。

三石巌の書籍で、現在絶版して読むことができない物の中から、

その内容を少しずつですが皆様にご紹介させていただきます。

 

有害物質は無害化できるか

 公害時代ともなれば、水も、空気も、飲食物も、何かの形で汚染されている、と思うのが常識である。水には、農薬や重金属や中性洗剤がふくまれているかもしれず、空気には、農薬や重金属や窒素酸化物がふくまれているかもしれず、飲食物には、好ましくない添加物がふくまれているかもしれない。
 このような有害物質が体内にとりこまれたとき、それが、「薬物代謝」という名の代謝の対象となって無害化するならば、問題は比較的単純に解決する。
 薬物代謝の効果は、いわゆる「解毒」である。
 薬物代謝は、有害物質の溶解度を大きくすることによって、それを水にとかして排出する作用として理解される。また、薬物代謝は、有害物質の表面張力を水のそれに近づけることによって、細胞表面でそれが濃縮するのを防ぐ作用としても理解される。またさらに、弱酸性の有害物質ならばこれを強酸性のものに変える作用として理解される。腎臓は、弱酸の結合物よりも、強酸の結合物の方を容易に排出するからである。いずれにしても、われわれのからだには、薬物代謝とよばれる働きがあるので、それがフルに発動すれば、汚染に強いことになる。

〔三石巌全業績−11 健康ものしり事典(絶版)P217より抜粋〕