最近ようやく皆さんのもとにも広がってきた言葉だと思います
ヒトは親から譲り受けたDNA配列によって成り立っています。
ですので、肌の色や顔の形の違い、病気になりやすい、ストレスに強いなどの生まれ持った体質はDNAによるものだと言われてきました。
しかし、DNA配列に伴わない後天的な作用による機構が発見され、遺伝子発現の調節機能にも影響を与えていることが分かってきました。
それがエピジェネティクスという遺伝学です。
「DNA配列の変化以外のメカニズムで遺伝子の変異を制御する機構」
簡単にいいますと
後天的な影響ということです。
一卵性双生児でも、外見や体質に差が生じるのは
エピジェネティック的な影響が生じているからと言われています。
この後天的な影響は、DNAにメチル基(CH3-)がくっついたり離れたりすることで起こります。
その他、DNAを取り巻くタンパク質のアセチル化、特殊なRNAの働きによる影響も報告されています。
生まれ持ったDNAは、1割しか働いていず、残りの9割は眠っているとよくいいますよね
この9割は、メチル化によってスイッチがON/OFFへと切り替えられます。
メチル基がくっついたり離れたりするためには
栄養(アミノ酸、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、ポリフェノール、コリン)
運動
活性酸素
カロリー制限
薬剤
などの影響があると言われています。
育った環境でヒトが変わるのはエピジェネティック的な変化が伴うからかもしれませんね。
どうしてエピジェネティクスが注目されているかというと
DNAのメチル化によって
疾患になったり
健康維持のキーであるから
少し前に話題となったレスベラトロールの摂取で
眠っている長寿遺伝子がONになり
病気も予防でき長寿になる!!!
ということがありましたよね。
これもエピジェネティックの影響なのです。
最近では、ガンの発生にも関係しているといわれ、
ガン抑制遺伝子を活性化させるための治療などとしても知られてきました。
効果の方は、まだまだ従来の抗ガン剤と同様(副作用もある)に感じましたが
まぁ、これからといったところでしょうか??
私たち自身でも、
遺伝子に変化を起こさせることができるということです!!
良いスイッチのON/OFFには
・栄養
・運動
・生活習慣
・カロリー制限など
悪いスイッチのON/OFFには
・炎症
・薬の長期的・大量服用
・ウイルス感染など
健康を維持するためには、
持って生まれたDNAと後天的な影響
両方が必要ですね