この夏、鍼灸の専門学校へ通う学生さんや入学を考えている社会人の方の
来院がありました。長期休暇に入ると、こうして勉強熱心な学生さんが来院さ
れます。
多くの学生さんからは、何かを吸収したいという熱意が伝わってきます。
こちらも学生さんに刺激されて、有意義な時間となります。
まだまだ未熟な私が多くを語るより、施術を通じて何かを感じ取っていた
だきたいと思っています。
そこには、体験を通じて得られる活きた情報があるはずだから。
なにも、私が優れていると言いたいわけではありません。
私のちょっとして言葉、態度で「心地良い」と感じたならばマネしてほしい
ですし、「ちょっと不安だ」と感じたならば、自分ならこうすると考えてほしい。
技術面でも、どうしてこの場所を施術するのか?
身体の変化はどうしておこったのか?
どんな理論を基に施術をしているのか?
そんな疑問をぶつけてもらっても構いませんし、興味があると申し出れば
サポートできることもあります。共に学ぶ仲間になることだってあるかもし
れません。
学校で学ぶ知識・技術はもちろん大事です。
学外での勉強会や技術セミナーで学ぶことも大事です。
それに加えて、患者になること。
この体験は非常に大事だと思っています。
学校では学べない要素がてんこもりです。
院に入った瞬間から、院を出るまで、すべてが活きた勉強になります。
先生の表情、言葉、態度、院の雰囲気、治療の説明、技術・・・・
未知の治療法との出会い、施術者との出会い・・・
施術をする側になってしまうと、施術を受ける側の体験は少なくなります。
院を構えると、自由に動ける時間はどうしても減ってしまいますから。
いかに施術を受ける側の感覚を記憶しておくか。
施術者と患者を一人で行ったり来たりする感覚が大事だと思います。
私が学生さんにお伝えしたいことは以上です。
いつも施術の合間にアドバイスを求められますが、まともな回答が
できません。こうしてブログに書いておけば、気持ちも楽になります。
私が自信をもって、学生さんにお伝えできることは、ズバリ
失敗談。これならいくらでも話せますよ(笑)
私も不安を抱えた学生時代、鍼灸師の先生に救われたように
少しでも鍼灸師を志す方の力になりたいと思っています。
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※当院では現在、施術の見学は受け付けておりません。
学生さんとはお昼休みなどの空き時間にお話させてい
ただいております。