こんばんは、ココアこと田中貴子です。
「世間さまに申し訳ない」「人に迷惑をかけてはいけない」「村八分(仲間はずれ)されてしまう」・・・
日本では世代が上になればなるほど、これらの言葉を発する場面に出くわします。
農耕民族で、かつては皆で一緒に協力しあって、作物をつくる環境「村」にあっては、必要に迫られた生きる道だったのでしょう。
でも、親から子へと脈々と受け継がれた、暗黙のルールは今も健在。
皆と同じであること、はみ出すのを嫌う風潮は根強く残っています。
就活に象徴されるように、自分の意思を口に出すことを求められる現代においても、本質は変わっていない。
空気読めないことを「KY」と呼んで、皆と同じ空気であるかどうか、周りを伺ってしまう自分にふと気づかされたりします。
空気や雰囲気に流される感じは嫌だなと思いながら、我慢して合わせようとするのはどうして?
生きていく上で、最初に洗礼を受ける学校(教育現場)という組織で洗礼をうけて、悩める学生さん向けに、易しい言葉で一緒に考える本を紹介しますね。
人間関係をもっと楽にしたい大人にも、もちろんオススメです。
「『空気』を読んでも従わない」 鴻上尚史 著 (岩波ジュニア新書)
著者の鴻上さんは演出家で作家さん。
私も「孤独と不安のレッスン」「幸福のレッスン」「あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント」「そんなとき隣に詩がいます」(鴻上さんが谷川俊太郎さんの詩から選んでエッセーを添えたユニークな構成)など数冊読んでいます。
レビューを書いた「孤独と不安のレッスン」は、人に合わせるくらいなら1人でいるほうがマシと思ってるのに、いざ1人だとザワザワしていた頃の自分を思い出して、ドキンとしました。
「1人であること」が苦しいのではなく、「1人はみじめだ」という思いが苦しい。
みじめの奥には、周りに友だちがいないんだ、寂しげな奴、浮いた存在でいることが落ち着かなかったのです。
今回の本では、自分を押し殺してでも、枠(伝統やルール)に収まろうとする同調心理の背景が書かれているので、気が弱いからダメなんだと思っていた人に気付きをもたらしてくれます。
鴻上さんが指摘するエピソードの中で、ワークショップでの自己紹介において、最初の人が「名前・年齢・出身地」を話したとすると、次の人もそのまま同じことを言い、更にと続いて、全員が半ば命令のように「名前・年齢・出身地」を話すところは、いかにも日本らしい。
でも、海外でワークショップをやる場合は、勝手に自分の好きなものとか性格とか得意なことをバラバラに話すのだそうです。
日本でもたまに、途中で「名前・好きな映画・好きな食べ物」を話す勇者がいたりすると、空気がガラリと変わる。
だから、世間―もしくは空気や雰囲気・ノリといった、今の変形も怖れることはない。
そしてその「世間」は日本にはあって、外国にはないこと。
その特徴や背景の違いを知って、そのうえでどう対処していけば、賢く生き抜けるか?のヒントもあります。
いつも一緒にいるけれど、仲良しのフリ。(孤独には見えない)
でも内面では、居心地悪いを選ぶのか?
そこでは寂しさ(みじめさ)はあっても1人でいることを選ぶのか?(世間からはずれる)
どちらがより、今の自分に好ましいか?
自分で決められるんだと分かり、勇気をもらう人はいるんじゃないかと思います。
学生時代、もんもんと悩んだ頃、教えてくれる人がいたらなぁ・・・・
就活で、黒やグレーのスーツに身を包んだ人ばかりの中、モスグリーンの台形スカートに着丈短めの上着というセットアップだった私。
臆病だった割に、没個性じゃ嫌だと、ひそかな反抗をしてたんだなと思い出します。
~追伸ながら、大事なニュースです!~~
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