こんばんは、ココアニコニコこと、田中貴子です。


皆さんの『心身元気作りのお手伝い』をモットーに、

就職支援・コミュニケーション・中医アロマの

3本柱で活動しています。


今夜はまだ目が冴えているので、真夜中発信です。


今回は、数日前のブログに、素敵な本に出逢ったと

書いた、その本をご紹介しますドキドキ


「思いを伝えるということ」

大宮エリー 著 (文芸春秋)

http://tinyurl.com/9oh6j2o


本の帯には、”せっかく生まれた思いだから 誰かに

感じてもらったほうがいい” ”詩と短編で綴る、エリー

心の底にあるもの”と書かれています。

『心の底』という言葉に、惹かれてしまった私です。

それって、何だろう?

隠している心とも違う、ずっーと深い奥にあるものという

のかな。そんな人には見せない、うねるような本音の

感情のようなイメージがあったのです。


詩が短編の内容を暗示して、短編で更に膨らませていく、

そんな組合せが幾つも連なった本です。


詩の世界が繊細でいながら、温かくて、優しく寄り添う

感じで、何度か読み返したくなる作品ばかり合格


短めの詩で、いいなと思ったモノを紹介します。

(長くて好きな詩もあるのですが、それは本を開いての

お楽しみにとっておいて下さいねべーっだ!


=孤独の電話ボックス=


もしもしの声がする

もしもし もしもし

もしもし もしもし


もしもし もしも よかったら

受話器を耳に

あてていただけませんか


誰かのもしもしが

あなたに届くから

たくさんのもしもしが

あなたに届くから

こんなにも もしもしが

心地よくて あたたかくて

優しいものだなんて

知らなかったんだから


人を安心させるには

もしもしだけで十分です


呼び合って 声かけて

響き合う 落ち着く

もしもしは

あなたの心をノックする

誰かの心の音

もしもし

はい もしもし

ノックする音がする


=心細い平均台=


その心細さはなんだろう

バランスを崩して

落ちてしまったら

もう一度その平均台に

登る気になんてならない

いや、登るんだろうか

そもそもどうして

こんなものに登って

じりじりと一歩ずつ

足を進めたんだろう

もう後戻りはできなくて

そんなの分かっていたことだけど

そもそもどうして

こんなものに登ってしまったんだろう


でも

どうしても危険を冒してまで

渡りきってみたいと思ったのを

覚えている

これが思いを伝える平均台

心細い平均台


渡りきったあとのこの

ぽん、という

すがすがしさ

達成感はなんだろう

また、

途中でバランスを崩して

渡りきれなかったときの

にがにがしさ

虚しい感じの中に

どこかすっきりとした、

それでも私は

挑戦したのだという満足感と

納得のいく喜びがあるのは

なんでなんだろう



たぶん、例えば私が選んだ2つの詩にきゅんとした人は

この本の感性に合うと思いますひらめき電球


もやもやと表現できない気持ち、とまどい、

ひりっとする気持ち、不安で先に進めない気持ち、

嘘でごまかしきれない気持ちとかが

詩で短編で、静かに共感させる感じがいいです。


短編で好きなのは、『たき火の行く末』かな。


これ以上はもったいないので、ぜひ手に取ってみて、

詩をぱらぱら読んでみてくださいね。


1人きりで、雨の音でも聴きながら、ゆっくり読みたくなる、

でも心がほぁ~と満たされる、そんな本です。


読んで下さって、ありがとう。











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