目黒ネグロの詩 #30桃の、カタツムリになるわ白痴白蜘蛛群をなす殻に籠って舌を舐め擦るどうもどうやら個の陰鬱を吐瀉せりべくは砂地の此岸地獄の底に咲いた花手折り手繰って溺れてあえぎ浮き沈みいで 倦厭の中桃の、蝸牛になるわ。赤い、桃の、禍しい牛×二ジトジトの雨、風待月、自分で壊す 手前で崩す浄土へなぞえとゆくものかてらりと這いで衣を剥がれ濡れた罪石鮮血ぐにゃり曲がるキウツに潰されよう