妄想、強迫



花が笑えと言ってくる


地蔵の前の地面に刺さったプラスチックの竹の花筒に

造花の緑の葉と、本物の大きな黄色い水仙の花一輪


その黄色い水仙の花が笑顔を強要してくるので

そういえばそうだった

と思い

人が居なくても笑顔でいなければならないが

どうしても片端だけ口角を上げた引き攣った笑顔になり

口端がピクピクと痙攣する


竹筒は2本並んでいる

どちらも

造花の緑の葉と、本物の大きな黄色い水仙の花一輪


黄色い水仙は、ひとつだけこちらを向いていて

もうひとつの竹筒の水仙は

他所を向いている



少し胸焼けがして

眠過ぎて気持ちが悪い